内容説明
■吹雪の夜、ローラは外にいた。意識もなく、服を脱ぎ捨てた姿で……。■雪の吹きつける柱廊、奇怪な獣の形をした雨どい。気味の悪いベネチア風ゴシック様式の建物――そこは、ローラが三年前まで住んでいた場所だった。あのころ、彼女は二つの問題を抱えていた。一つは、毎夜、眠った状態で服を脱ぎ、屋敷の外を徘徊したこと。もう一つは、心から愛する婚約者ドルーにどうしてもキス以上の行為を許せなかったことだ。その問題を一挙に解決できる道があった。すぐに屋敷を離れ、ドルーと別れるのだ。奇妙にも、ほかの場所で眠れば、夢遊病の症状は出ない。それに彼女のためにドルーが禁欲を強いられる必要もなくなる。ローラは屋敷を去った。二度と帰らないつもりだった。だが、再び夢遊病に悩まされるようになり、彼女は原因を突き止めるため、今はドルーが住むあの屋敷に向かった。その夜、意識のないままドルーと愛を交わしてしまうとも知らず……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiyuki_1717
2
これはテンプテーションというより、ミステリーの部類だと思うんだけど、重すぎて、読み進めるのが苦痛でした。夢遊病と、極度の性交渉への拒否感から、婚約者も家も捨てて心機一転やり直したのに、養母が亡くなると再び全裸になる夢遊病に悩まさる。屋敷に戻って原因を突き止めようとするまではいいけど、そこは元婚約者が賃貸契約しており、秘書兼愛人もいるとわかった上で、自分に協力をして欲しいと言い出すから、ビックリだった。置き手紙だけで捨てておいて、今更!?と他人事ながら腹が立った。優しいヒーローだから良かったねっていう感想2017/01/22