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内容説明
校内暴力、大学生の急速な学力低下、小学校にまで波及しつつある学級崩壊、凶悪化する一方の青少年犯罪など、教育問題はこの数年、解決のための手掛かりすら得られないまま、さらにその混迷の度を深めつつある。自由で個性的な人間を作ろうとして出発した戦後教育は、結局、肥大化し過ぎた「自己」を扱いかねている生徒を大量に生み出してしまった。戦後日本の急激な変化に翻弄された生徒と教師の変容を歴史的にたどり、学校現場で本当に起こったことの全体像を正確に描き出す。
目次
第1章 戦後日本の子ども観(子どもを見る視点 教師が教師だった時代 ほか)
第2章 危機の発端と正体(「個人」の時代の始まり 学校共同体の消失 ほか)
第3章 肥大する「自己」(消えた「外部」 「個」の日本的自立 ほか)
第4章 溶解する現場(生徒の「私」性と「公」性 リーダーたちの困惑 ほか)
第5章 教育の死(「荒れる」小学校 「消費社会的な子ども」 ほか)