ちくま新書<br> 子どもたちはなぜキレるのか

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ちくま新書
子どもたちはなぜキレるのか

  • 著者名:齋藤孝【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 筑摩書房(2015/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480058119

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内容説明

「荒れる」段階から「ムカツク」段階を経て、この数年は「キレる」現象が顕著である。ふだんはおとなしい若者たちが些細なことに「ムカツキ」、瞬間的に「キレる」ようになってしまったのである。怒りや暴力それ自体は、かくべつ目新しいものではない。では「キレる」ことの、どこが新しいのだろうか。個性尊重と管理強化の間をゆれ動く既成の教育論に楔を打ち込み、〈腰肚文化〉に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kikuyo

17
再読。「ムカつく身体は、エネルギーが枯渇しているのではなく、あまっているだるい身体である。滞留しがちなエネルギーをどう放出するか、が最大の問題」。言葉は身体と深く結びついている。「腹が据わる」「腰ができている」。私たちはあまりにも身体を置き去りにしたまま、右往左往しているのだ。意識して身体の感覚を取り戻さないと、社会はますます息苦しい方向へと加速していくのだろう。「自己の感覚を持つことは文化である」が印象的だった。言葉も身体感覚も磨こう。2016/05/07

パスティル

15
腰肚文化の衰退、言ってみれば和式の生活から洋式の生活変化が感情の変化に対応できなくなり、ムカつきキレる。姿勢や呼吸は大事だなあと改めて感じ、実践していかなければと思いました。腰、肚の慣用句【はらを据えるやはらをくくる】は確かにあまり使わなくなっていますね。2014/09/28

aoi

4
「がんばる」「たのしむ」など方法論を含まない言葉たち。 「キレる」「ムカツク」も、言葉がニュアンスを失うことで、使っているうちに感情を麻痺させてしまう言葉。。 また、いじめや自己チューについても、日本の文化の流れから触れています。 齋藤さんらしく、腰肚文化、型や技などへ繋がっていきます。 p56「言葉が本当に自分の感情の表現だと感じるのは、本来、自分の感覚にぴったりくるような言葉を選ぶことができたときである。」 これに続く文にとっても共感。 私の周りは“ほんとうに適した言葉”を使えない人ばかり・2012/11/30

キャベ

2
昔読んだときは「言葉一つで人間の性格まで影響出るかよ」と思ったけど、今にして考えると「影響出る」わ。 塾で子供を見ていると、言葉を知らない子ほど思慮が浅いもん。 いま読み返したい一冊。

たけ

2
日本の正統な身体文化が軍国主義的だと言われ、戦後衰退していったというのはとても大きなものを失ったように思う。戦前の精神文化の豊かさには驚いた。大和魂とか言っていたのも案外うなずける気がした自分にも驚いた。この当時の精神水準まで戻れたら世界に誇れる日本が生まれる気がする。2012/12/26

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