講談社文芸文庫<br> 毒薬としての文学 倉橋由美子エッセイ選

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講談社文芸文庫
毒薬としての文学 倉橋由美子エッセイ選

  • 著者名:倉橋由美子【著】
  • 価格 ¥1,254(本体¥1,140)
  • 講談社(2014/07発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061976726

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内容説明

学生時代、マスメディアに劇的に登場、常に現代文学に挑戦し続ける著者の『わたしのなかのかれへ』『迷路の旅人』『磁石のない旅』『最後から二番目の毒想』『夢幻の宴』の全エッセイ集から、1.日常と文学の周辺、2.作家・詩人関係に集約編集。「性と文学」「文学的人間を排す」他、坂口安吾、澁澤龍彦、三島、埴谷等、35篇。独創的世界を展開する著者の文学観、発想の源流を示す文芸文庫版エッセイ集。

目次

受賞のことば
学生よ、驕るなかれ
袋に封入された青春
田舎暮し
性と文学
性は悪への鍵
死後の世界
土佐人について
わたしの小説作法
妄想のおとし穴〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

安南

43
高校時代、倉橋由美子が好きで好きで…緑の背表紙の新潮文庫を古本屋などで必死に探した記憶が。それなのに、ある日パタリと熱が冷め、以来20年余り縁がなかった。最近、読友さんのレビューから再び興味を持ちKindle版で購入。鋭い!厳しい!やっぱり凄いや!倉橋由美子!特に感激したのは、三島由紀夫追悼の『英雄の死』よくぞ書いてくれた!これを読んで泣かずに居れようか!「昔から日本では三島由紀夫のような人があんなふうに憤死すれば神になることになっていた」将門の空飛ぶ首を想像してしまった!2014/12/31

harass

32
この作家のエッセイからテーマに沿って選んだ選集。エッセイは初めて読むが、品のある強烈な批判に驚く。三島由紀夫自決直後に書かれた「英雄の死」(三島の行動に対する周辺文化人への嫌悪)と学生運動や社会運動への嫌悪を絡めた「反埴谷雄高論」など、実に言葉に厳しい作家なのだなと感心するが、恐ろしさも感じてしまう。逆に、贔屓にする作家などへの賛辞は率直さに驚く。特に三島と澁澤への文は眩しい。2014/11/21

Roy

11
★★★★★ 倉橋由美子の文学のこと、アメリカ生活でのこと、自作のこと、坂口安吾、澁澤龍彦、吉田健一、島尾敏雄、三島由紀夫、埴谷雄高の作家論。表題のエッセイで「満三十歳の誕生日以後わたしは《老人》ー《老婆》ではなくーになったわけで」とあり、女性の地位についての時代を感じる。2009/01/03

刳森伸一

6
明晰な言葉で書かれた硬派なエッセイ集。気を衒わず、常識を極限まで推し進めたような文体と着眼点で思わず唸らされる。毒気のある文章が多いが、それが嫌みにならず、思わずうんうんと頷きたくなるのは、文体故か。2016/07/05

色々甚平

3
当時の大学内での様子や演説に関してのエッセイも面白いが、坂口安吾や三島由紀夫に対してのエッセイが特に面白かった。2020/02/29

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