内容説明
若きヒーロー陣内雅美は、リング上で屈辱感と怒りに咆哮した。無敵のムエタイ・チャンピオンのソータンクンに勝ったものの、明らかな片八百長試合だったのだ。十ヵ月後、かってソータンクンに完膚なきまでに敗れた片山草平は、路地裏でやくざに土下座するまで落ちぶれた陣内を目撃した…。勝負に絶望した男と、敗北にすべてを失った男が再起を期す格闘小説の真髄。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はかり
3
夢枕の格闘物は初めて読む。ムエタイとキックボクシング、国際式ボクシングの差はよく分からないが、闘う男の心意気はよく分かる。殴る、蹴るのギリギリのところで、新たな力が湧くというのもよく理解できた。2015/05/24
ソルト佐藤
2
やはり、獏先生の格闘物はいいなー。片山と陣内の戦いが切なくて熱い。そして、熱い男達を描く獏先生ですが、意外にダメな奴もたまらなく良い。陣内もキックに出会わなければニートな引きこもりだし、片山に至っては、金の話になると、他にあげた土地の事しか頭に浮かばず、ついには彼女の預金通帳をだまって持って行くだめっぷり(笑 でも、そんな実生活ではダメダメな男達が、熱いリングへと立ち止まりながらも真っ直ぐに進む。やはり、獏先生は良いですね。・・・でも、今の獏先生にこんな話を書くバイタリティはあるのか・・・心配なところ。2012/10/16
Matsuri
1
★★★★☆2025/10/25
tomite
1
一人は八百長で、一人は海外試合で敗北し、リングを降りた二人の男が出会い、血と汗と涙を流しながら、再びリングを目指す。全ては喪ったモノを取り戻すために。ヤクザと女を巡って争い、選手生命を断たれそうになった陣内を救うため、片山は自分の指をケジメとして落とす。なぜ、会ったばかりの人間にそこまで出来るのか。それだけ陣内の才能に希望を見出したという事か。男が男に惚れる。そして、ともに喪ったプライドを、人生を取り戻すために、戦いの場に挑む。こういう熱い小説は大好きだ!!2010/11/17




