内容説明
恐怖小説を執筆中に身の周りで頻発する怪現象、現代日本人の心の奥底に見え隠れする土俗神への信仰心、古都から漂うミステリアスな魔力、異国の地での神秘あふれる体験やそこで人々をとらえてやまぬ神話や伝説…。各地に伝わる風習や民俗をモチーフに数多くの小説を執筆し続けてきた著者が、その原点となる精神世界や自らの体験を解き明かしてゆく。現代人の心の底に眠る、人智をはるかに超えた存在への畏怖や感動を浮かび上がらせる、異色エッセイ。
目次
身辺怪記(身辺怪記 村社会のエキゾチシズム ほか)
南方浄土(南の島の陽気なバス 故郷の訛懐かし軍艦(マニヤガハ)島 ほか)
昔日残夢(夢の残り香 隔離病棟の夏 ほか)
日常雑録(虫愛ずる季節 頼みの綱の半覚醒没入法 ほか)