内容説明
世界が薔薇色に変わる瞬間を求めている--。保健室登校を繰り返すまどかは「あの人」のぬくもりを求め、夜毎男と関係を持つ。誰にも嫌われないように笑顔の練習をするなつみは、恋に積極的になれない。二人の出会いをきっかけに、それぞれの「好き」が動き始めた。本当の気持ちと本当の私に気づくまでを切ないほど繊細に描く長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kento Isikumada
7
『冷蔵庫をこわす』を高校の時に読んでびびったのを未だに覚えている。勢いのある切なさに。この本の舞台は高校。若さの衝動とイライラと友情と恋愛。歳とってから、途方にくれたり泣きたいほど悲しいことって減ったなぁとぼんやり思った。いいのか悪いのか。2014/09/23
まみか
2
私も夜空に呼びかけてみようっかな(^^)『逢いたいです』って。2012/10/11
ぽん
1
みんなそれぞれ全力で愛を探していてキラキラしていて眩しかった。繊細で、大胆で。回り道をしてもいいと思う。あの頃、愛のようなものをたくさん見つけていたなぁと思い出して甘酸っぱい気持ちになった。2017/05/30
風鈴
1
まどかとなつみが交互に語って物語が進展して行きます。 恋に恋している時間と魔法が醒める瞬間。 その結果残ったものは、最強だと思います。2005/07/04
シグシグ
1
まどかと桜庭の関係が熱過ぎる恋愛物語や友情物語と違って程よい距離感覚で好感がもてました。8の「からまる視線」の冒頭は心打たれました。打たれるというより当たりすぎて貫かれた感じかもしれない。ページ数も多くなく、ときおり詩を読んでいる感覚にもなれ良い作品でした。2011/09/10