内容説明
吉原のソープランド「仮面舞踏会」で働くシルビアの特技は、なじみの客や同僚が持ち込む難問、事件を見事に解決すること。きょうも、評判を聞きつけた客から相談が。妻がいつの間にか双子の妹と入れ替わっているのではないかというのだ。安楽椅子探偵(アームチェアディテクティヴ)ならぬベッドの中で推理するソープ嬢――奇才の自在な発想が生み出した異色作!(『泡姫シルビアの探偵あそび』改題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
karatte
15
中国の性文化史を読んだ後にこれか……全く他意はないけど。『なめくじ長屋捕物さわぎ いなずま砂絵』以来の都筑道夫読了作品。ミステリとしては軽いタッチだが、初出は1986年12月、まさにバブル景気の始まった瞬間であり、フェミニズムとは無縁な泡姫たちの〈もう一つのバブル〉……古き良き吉原界隈の風俗小説としてもなかなかに楽しめる。2019/11/17
紫草
5
シルビアさんのだったんですね。なら、ずっと前に読んだことあったけど、すっかり忘れちゃってたからよかった。ソープランドでのお話なので、電車の中読むのはちょっと恥ずかしい。特に新人さんに教えるとこは、横から覗いて見られないように、びくびく読んでました(笑)2015/08/15
さいだ
3
ソープ嬢のシルビアが客や同僚の話を聞いて事件を推理する連作短編・泡姫シルビアシリーズ第2弾。第1弾と出版社が代わったので、何となく落ち着かないが、内容は前作と同じノリ。個性的な同僚たちも相変わらず。2019/01/26
空猫
3
原題『泡姫シルビアの探偵あそび』(新潮社)を光文社が12年後に文庫化したもの。泡姫という単語を嫌ったせいかシリーズ物とは分からなくなってしまっている。今回はシルビアの推理が後手後手に回ることが多く、どちらかというと風俗街の特殊な環境やそこで働く人々特有の事情を"事件”を通して知り、感じ、考える方向にシフトしている。そのせいもあって、「どうせ売春婦」とか、「ソープ嬢の事情」とか、「そんな題材は不潔」だとかいう、読みもしないで非難する愚かで野蛮な勢力に放逐されかけたのかも。読んでみれば優れた作品だと分かる。2012/01/18
ケイスケ
2
やはりマノンちゃん推しです。2018/10/29
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