内容説明
隅田川沿いの芦の湿原の中に建つ「しぐれ茶屋」。蛤の茶漬けを求めて、伊藤博文をはじめ、政治家・実業家・芸人らが通ったという。実在のモデルの女将おりくは殊の外、芸人を可愛がった。円熟した筆使いにのせ、明治末期から大正にかけての庶民の哀歓を、このひとでなければといわれるほど、見事に織りなし、市井に花咲く人情の世界を流麗に綴る、川口文学の代表作。吉川英治文学賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
8
いいとこどりのオムニバスで2篇目の「天麩羅そば」を読んで、記憶に残っていたのをあかつき書房で購入(安くはなかった)。明治は良かった式の・男に都合のよい、しかし痛快な女主人の物語です。食欲の出る小説でもありますね。2016/12/29
モリータ
5
用例収集のため再読。わりとしっかり読み直した。2019/07/30
Shigeo Torii
0
徹夜で一気読み。2、3度目の為に、スラスラと。邦楽の知識があれば、もっと楽しめたろうが、、。山田五十鈴をおもいだすな、、、、。2012/07/07
月夜のコオロギ
0
明治時代への回顧と、男の理想の女性を描いてみました的なお話。吉原出身で芸事に詳しく、酸いも甘いも噛み分けてる主人公のおりくさんの描写には、少なくとも永井荷風のように見下したところがないので、読んでる方はせいぜい苦笑いするくらいで済む。それにしてもこれくらい交通手段がなかったころは、ちょっと芝居を見に行くにも一日がかりになるので、そういう意味で東京は広かったんだと思った。2024/08/01
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