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内容説明
生まれついての一部の幸福者をべつとして、ほとんどの人にとって「自分」とは理不尽で納得のいかない存在である。が、嘆いてもしかたがない。むしろ「自分」を発見したときから、「自分」をつくりあげていく長い道程がはじまる。それはたとえば、「弱さ」を否定して「強さ」につくりかえようとするのではなく、「弱さ」の意味を問い、それをハガネのような「弱さ」にさらにつくりあげること。読書という、とびっきり地味で静的な方法によって「自分」をつくるという意味はまさにここにある。自分を揺さぶり、鍛えていくための実践的読書術。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
62
本を読むのに遅すぎるということはなく年齢制限もない、読み方は自由,薪のように一冊、一冊自分のために燃やしていけばいい、筆者独特の読書術が披露されてる、色んな分野の本を読むこと、共感する作家や批評家のものは全部読むこと、年間100冊は読め、独学を信じろ等、筆者のブックリストも含め読書をするうえで参考になる一冊です。2013/12/23
ホークス
40
著者は偉大な捻くれ者だ。捻くれ者の端くれとして、本書は素晴らしいと言いたい。例えば他書の引用ながら、「日本に社会はない。あるのは『世間』だ」のフレーズは気持ちいい。無条件に世間に依存しておきながら、世間の寄せ集めに過ぎない社会を批判する。それが日本のスタンダード、と罵る自分も天に唾する馬鹿者だ。この屈折をしっかり見据えた評論は中々無い。男女の関係論も明け透けで辛辣で思わず吹き出した。偏見もあるがとにかく正直で守りに入らない。常に笑いを忘れない姿勢も良い。そして当然、魅力的な本も沢山出てくる。2018/08/08
たかやん
22
斎藤孝氏の『読書力』がゼロ地点からの啓蒙的なものだとしたら、本書は既に生きづらさを感じてしまっている人のためのマイナス地点からの読書術。といっても「わたしのひそかな目論みは「自分」をつくるための思考術である(p10)」とおっしゃられるだけに、実際的な読書術というよりは「自分をつくる」姿勢についての記述がメインに。章末のブックガイドは橋本治氏や中島義道氏らのこの手の本には珍しい(?)名前が並ぶラインナップも面白く眺める。しばらく枕元に置きたい1冊。2017/12/28
中年サラリーマン
10
おすすめ本多数。ブックレビューとして読んだ。2014/07/26
白義
8
読書法ではなく、読書を通して徹底的な自分を作り上げ、生ききる覚悟を説いた本です。テーマごとのブックガイドとコメントに知識人っぽい小賢しさが全くなく、本文はそれこそ最後の最後に残る徹底的個人主義の辛さと力をまんま帯びたような硬質の文章。もともと本気だけに手足が生えたような勢古さんの本の中でもなかなか本気度が高い一冊。徹底的ひとりでありながら、関係の絶対性というものを知る辺り、思想云々ではなく根性において最も忠実な吉本隆明の継承者でしょう。インテリにもバカにも馴染めない人なら全て読んで損はありません2011/07/27
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