内容説明
昭和二年七月二十四日未明、芥川龍之介は睡眠薬により、自らの死を選んだ……。しかし、致死量に至る睡眠薬の入手は、芥川の治療のために出された処方によれば困難である──主治医の日記、龍之介の書簡などから、自死の真相に迫る、渾身のノンフィクション。第十七回新田次郎文学賞受賞作。
目次
第1章 三人のS先生
第2章 紫檀の机
第3章 芥川主治医日記
第4章 死へのスプリング・ボード
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン2号
8
芥川くんの自死の手段について、その真実に肉薄しはしたが、結局また藪の中に入ってしまった。260ページにわたる記述は真実に真っすぐ迫るものではなく、あっちこっちの方面の事柄にいろいろと肉付けがなされていて、個人的にはそこがとても煩わしかった。結局最後は推論でしかない。証拠がないのだから。学術論文なら完全にアウトだが、ノンフィクションとしてはいいのかもしれない。かと言って、芥川くんの作品から心情の変遷を十分にたどるわけでもなく、個人的にはそっちも消化不良気味だった。2023/12/01
たつや
2
新田次郎文学賞受賞作品。芥川龍之介自殺の真相解明に迫る。本人の作品や主治医の日記などから、睡眠薬ではなく青酸カリ服毒による、と結論する。人気作家の心のうちに何があったのか一端を窺い知れる2022/03/22
Naomi Araki
2
芥川が晩年、作品「歯車」の文章から、閃輝暗点に悩まされていたのでは?という推測がなされているので、同じく閃輝暗点から頭痛に移行し嘔吐に至る、という私には、並々ならぬ親しみがある。何かと胃や腸を損ね、ひどい下痢や痔によって精根尽き果てていた部分もあり、周囲からは予測された自殺であったらしい。この本では、その芥川の死因を、発表されている「睡眠薬によるものではないのでは?と、主治医の日記等から熱心に考察してるもの。なかなか忍耐のいる書物だが、読み終わって、きちんと納得する本。2015/10/10
Fumihiko Kimura
1
こんな亭主を持った夫人は哀れである。2015/09/19
讃壽鐵朗
1
芥川龍之介の自殺の、原因、背景、その手段、毒物などについて詳しく考察しているが、それらが混在していて読みにくい2013/09/17




