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内容説明
明治十年代―高橋お伝や花井お梅の毒婦物語。明治二、三十年代―まむしの周六こと黒岩涙香の「万朝報」が報じた明治三大スキャンダル。すなわち、「相馬家毒殺騒動」「淫祠蓮門教会」「蓄妾の実例」。しかしそのセンセーショナルな記事の奥に、実は隠された「意図」を読みとることができないだろうか?明治国家という「想像の共同体」を創る制度として、その共通の関心を担う国民を創る制度として、スキャンダル報道は機能していたのではなかったか?「赤新聞」の報道にもうひとつの国民文化の形成を読みとる、スリリングな明治文化史。
目次
第1章 江戸の情報空間
第2章 毒婦たちのいた場所
第3章 「まむしの周六」登場
第4章 相馬家毒殺騒動
第5章 淫祠蓮門教会
第6章 蓄妾の実例
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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16
歎異抄の伝道師・暁烏敏の不倫スキャンダルへの関心から手にした本。大衆紙「万朝報」が報じた明治三大醜聞事件をなぞりながら、その背景にある近代日本の「国民」創生を読み解く、といった内容。当時の紙面には「伊藤博文氏の妾は○○という名前で、△△に住んでます」みたいに、個人情報が堂々と掲載されてたようだ(連載タイトルは「蓄妾の実例」)。醜聞が醜聞として成立するためには、「一般常識からかけ離れた異様さ」が必要で、その異様さを決める基準とは、国家が国民に要請した「近代家族像」や「国家神道」だったと著者は結論付けている。2016/08/20




