内容説明
芸能レポーター、写真週刊誌、腐れ批評家、喫煙者差別に表現規制。いじめにリクルートに文芸衰退。笑犬楼より見渡せば、世の中、虫酸の走ることばかり。天皇崩御に湾岸戦争、バブルの崩壊、世相は動く。時代の叡知、天才筒井も動く、文芸家協会怒りの脱退、驚天動地の断筆宣言!世間の欺瞞をまとめて串刺し。断筆宣言に至る10年間の孤独で真摯な闘いの記録101本。
目次
「笑犬楼よりの眺望」原稿料を暴露する
報道カメラマンからわが身を守る方法
突撃レポーターが開き直りはじめた
昔むかし、作家は悪かった
匿名子よ、名を名乗れ
サトウサンペイはなぜ嫌われるのか
作家=炭坑のカナリヤなのだ
川上宗薫に文学者魂を見た
たかがマリワナごときで
喫煙者差別に一言申す〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
31
☆☆☆ 噂の真相に連載された舌鋒鋭いメディア論エッセイ。ところどころに作家の日常も垣間見えて面白い。楽屋ネタ的な部分が出てくるのもご愛敬。2022/05/02
山田太郎
11
日本SFの宝というか、ちゃんと評価してきちんとやっとかないと死んでから後悔するよ。2010/10/09
justdon'taskmewhatitwas
7
『虚航船団』が発表された頃(’84)から「断筆宣言」(’93)まで雑誌「噂の真相」で連載されたコラムの集成。大半は文壇・出版業界の内幕とTVや新聞らメディア批判。「ブンヤ」風情の誤解したエリート意識をひたすら罵倒しているが、これは昨今のオールドメディアバッシングにも通じる。「何もせずとも泣いているうちに許される恰好悪い国家」(吉田ドクトリン)がアメリカに通用したのもこの頃まで。これまた昨今の右傾化の礎は(日本は単一民族国家だというデマも)この頃に出所があるようで、読んでみて世相の連なりを感じる。2026/02/02
やまねっと
7
強烈なエッセイである。過激。これを読むのは20年以上前に読んだのだが、今読んでも凄い連載だったのだな。筒井康隆を知ったのはゴー宣の単行本で、断筆宣言を知ったが、どの媒体も自分が正義だと思って。というか信じて疑わないし、このエッセイもそうだが、筒井康隆がやったことが必ずしも正義だとは思わないけど、うなづける部分は大いにある。 他にも報道機関や芸能リポーターのアホさ加減は今の時代かなりネットやSNSで監視されてるけど、この本に書かれていることに似たことはいまも行われている。 今も老人の暴走を読みたい気がする。2022/02/21
Gen Kato
4
再読。悪口を書いて読者を愉しませることができるのは、豊かな語彙と高度な構成力に支えられてこそなのだなあと再認識。そんじょそこらのライターが書いたのでは下品で不快になってしまいそうなところを「ウンコ色の唇」「五万年恥垢」「便壺底浚えの残りカス」なんて読み手の意表を突く罵詈雑言をぽんぽん繰り出して笑いに変える。ホント、たまりません。 読み返したいところがあったのでまた再読。30年前のエッセイだけれど、内容は古びていません。そして、小説をとりまく状況はいっそうひどくなっています…2013/10/28




