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内容説明
江戸留守居役とは、藩の江戸屋敷にあって、幕府や大名諸家との渉外や各種情報の収集などの任にあたる外交官である。明治の文人・依田学海は、幕末、佐倉藩最後の江戸留守居役をつとめ、その激動の日々を、膨大な日記『学海日録』中に詳細に記している。徳川幕府終焉を前に、情報の最前線で奔走する一人の江戸留守居役・学海の生々しい体験を通してたどる、もうひとつの維新史。
目次
剛直の人と留守居役
江戸留守居の日々
大政奉還と江戸諸藩庭邸
王政復古から戊辰戦争へ
佐倉藩臨時京都藩邸
維新政府官史への道
『学海日録』刊行始末
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
28
1996年刊。幕末の佐倉藩(千葉)で江戸留守居役(藩の外交実務者)に任じられた30代の男。本書は彼の視点を通じた大動乱のドキュメント。変化が早いため、京と江戸では状況認識が大きく違った。佐倉藩は他藩と共に京に攻め上ろうとしていたが、一転して徳川慶喜が政権を返上。情報収集とすり合わせに忙殺される。男社会のメンツ合戦、果てしない空気読み合戦のフィルタを通すから全てが遅い。現代も変わらないのは、それが日本人、或いは人間の性向という事か。努力が報われない臣下は気の毒だが、親分を責めないのは保身だからお互い様。2025/07/12
amabiko
2
『学海日録』のある記事について文章を書くにあたって、参考文献としてパラパラ読み始めたら、大層面白く読めた。ものすごく緊迫した状況下でも、飲みに行ったり、遊びに行ったりするあたりが何だかなー。現代だったら許されないよ。登場人物一覧か人名索引が欲しかったかな(無い物ねだり)。2017/12/13
しんすけ
0
20年ほど前に購入し、斜め読みしただけの本だった。最近、江戸時代末期への関心が嵩じたので再読したところ考えさせられることが多い。大政奉還・明治維新とは何だったのか。薩摩と云う独裁主義者による単なるクーデタでなかっただろうか。明治政府の機構が、江戸幕府に比して稚拙であることもそれを促す。江戸幕府が存続していれば、日本ファシズムが出現するすることもなかっただろう。2014/09/12
なんと
0
99/07/132014/01/05
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