内容説明
「トム・ソーヤーの冒険」の続編にあたる本書は、放浪を宿命づけられたハックを主人公に描いたもので、“南部人”としてのトウェインの顔が随所に現れた作品としても論争の的になっている。巻末に新たに発見された原稿を追補。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅん・・・
4
時々わかりにくい箇所もあったけど、楽しんで読めました。最後の方ではトムソーヤ登場。ハックが自分の生活を良くしたいから嘘をつくのに対して、トムはゲーム感覚で嘘をつく。2人の違いが面白かった。自然児のハックは基本素直でいいやつだけど、トムはわんぱくでイタズラ好き。奴隷のジムが一番いいやつでした。2014/03/22
志田健治
2
予想以上の長編で読み応えたっぷりでした。多少読みづらい部分もありましたが、当時のアメリカ、ミシシッピ川周辺の風景と人々の暮らしが目に浮かぶようで、これはただの冒険小説ではなくて、ある種の風土記なのではないかと思いました。ハックの悪童ぶりもさることながら、登場人物のほとんどが悪人です。淡々と綴られる彼らの悪行に時おり喉が詰まりそうになります。加害者も被害者も生きるのに精一杯で、いつも死が隣り合わせです。終始生命力が溢れています。それにしてもトム・ソーヤーは変態ですね。狂ってます(笑) ハックが一番まともだ。2014/05/19
あやぴ
1
ハックルベリーフィン、トムソーヤ&シッド、ジム。ミシシッピー川を筏でくだりながらだんだんハックが成長してくのがわかるし洞察力はなかなか。破獄ではトムソーヤの知恵には感心。ジムの人間らしさ、ハックの幸運すぎるところもあるけど、少年小説と侮るなかれ2011/09/06
カポ
1
文章の表現が適切なので普通に読んでいるだけで、頭の中に背景・人物・行動があらわれてくる。本を読んでいるうちに映画を見たくなったが、この小説の映画は製作されているのだろうか?もしされていたら見たいと思う。トム・ソーヤの冒険でもそうだったが、この小説も随所に心を打つセリフがある。特に最初のハックがワトソン夫人の家でお世話になっているときにときどきあるぼやきが心惹かれる。2010/06/27
masayukimi
0
1989年6月19日読了