内容説明
人生いろいろ、食い物いろいろ、エッセイも種種雑多。ヘーソクとコントンの世界で「丸かじり」を読める日本人はシアワセだ! 貧しい時代を思い出す、でもなつかしいイモのツルを食べてみる、ビアホールにおける“枝豆まじりの人は大したことない”の法則発見、スキヤキの“肉疑惑”を追及する、あこがれの「粋に蕎麦屋で一杯」に挑戦、いまどきの野菜たちを叱る、自家製ナマリ節のうまい作り方教えます……身近な食べ物に対して、著者の飽くなき追求は続く。
目次
ビールから熱かんへ
栗の疑心暗鬼
ブドウはがめついか
そば屋で一杯
議事堂の中の食堂
大絶讃“イモのツル”
スキヤキ大疑惑
お餅解禁
スルメの周辺
危険な話
カニだらけの夜
ビン詰めかわいや〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
51
相変わらずおもしろい。コンスタントに笑わせてくれる東海林さんには毎回感謝。 今回は、カニの話や出前を待つ家族、旅館の朝食についてくる味付け海苔、夏野菜についてがよかった。またナンシー関さんが的確な解説を書いており、これもまた嬉しい。2015/04/24
りさ
17
息抜きにちょうどよい。世の中にはいろんな食べ物があるんだよなぁ、食べたいな。という、気分が盛り上がる本。イモのツル食べてみたい。2016/09/30
葉芹
15
時々来る露天風呂の湯屋には、古本をおいてある。一律二百円。文庫をもって来るのを忘れたのだ。お風呂でよむ本はリラックスできないと。紀行ものとかないかなと物色していて、これを選んだ。勿論大正解。美味しんぼじゃなくてクッキングパパといえばいいのか、川越シェフじゃなくて奥薗さん、ちょっと違うか。まあ、楽しめたのでR。解説もまた、愛するナンシー!久しぶりの対面。嬉しかったおまけでした。2013/05/26
kayak-gohan
13
丸かじりシリーズ第三弾。書かれたのは1988年と古く、今では食習慣、物価の変化によって賞味期限が切れた記述もあるが、食べ物と人間心理への鋭い洞察と小気味よいリズム感に消費期限はない。「ビン詰めかわいや」「大絶賛“イモのツル”」「ドックあがりのトンカツ」の三本が印象に残る。2024/06/08
hime
13
フライングして「タコ…」を飛ばしてしまいましたが、面白かったです。表現が本当にうまくて、そして面白くて、思わず笑ってしまうお話あり、いちいち頷いてしまうお話あり。どれも好きですが、特に人間ドックあがりのトンカツ内定→本採用(+アルファで想定外の追及あり(笑))が気に入りました。今度お外ランチに出掛ける時、私も盛りそばの人とステーキの人が見分けられるか、チャレンジしてみようかな♪2012/03/04