講談社学術文庫<br> マキアヴェッリと『君主論』

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講談社学術文庫
マキアヴェッリと『君主論』

  • 著者名:佐々木毅【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 講談社(2015/03発売)
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  • ISBN:9784061591097

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内容説明

小国分立し戦乱が絶え間なかったルネサンス期イタリアにあって、マキアヴェッリは権力の本質、その獲得と維持の方法、喪失の原因を追究した。政変により2度も追放の憂き目を見る数奇な運命のなかで、彼が著した『君主論』は近代政治学の嚆矢となる。本書はマキアヴェッリの主著『君主論』を全訳するとともに、その生涯をとりまく華麗な歴史群像を描写しながら思想形成の背景を明らかにした力作である。(講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

21
マキアヴェッリの君主論全文に加えて、更に長文の解説書パートもたっぷりくっつけたぞというお得感あふれる一冊。問題は解説書が入門パートというにしては当時のイタリア都市国家を表す専門用語が頻出して素人にはきついです先生、というところだがその分解説自体のレベルも高い。君主論といえば手段を選ばずというイメージだが、実際にはなめられないように恐れられる手段だけでなく、憎まれず恨みを買わない賢慮さも勧められていてまあ乱世の時代用侵略統治マニュアルという感じ。道徳から離れたところが近代政治学の始まりのような存在だった名著2020/02/23

孤独な読書人

15
前半はマキャベリの生涯を追いながら当時のイタリアを取り巻く状況を観ていく。後半は君主論の内容を掲載している。前半部分は世界史の知識がある程度ないと内容を理解出来ない。後半は君主論の内容に入る。君主論はいわゆるマキャベリズムと呼ばれる内容もさることながら近代的政治システムの萌芽がみられる(自前の軍隊の必要性など)。2016/03/04

masabi

12
【概要】マキアヴェッリの生きた時代と著作を解説する。【感想】「君主論」は君主が安定した政治体制を樹立する方法を教授する。小国が乱立し、教皇、仏王、皇帝が有形無形の影響力を行使するなかで、安定した統治をいかになし得るか。最終的にはイタリアに中央集権的国家を打ち立て、外部勢力を駆逐することを視野に入れていたのではないか。統一国家が君主制なのか共和制なのかは判然としない。過渡期を君主制とするのか、それとも統一国家ができれば国制の是非を問わなかったかもしれない。2021/10/11

Fumoh

7
まず前半に著者によるイタリアの状況の解説とマキャヴェッリの簡単な伝記があり、『君主論』を読む下準備ができる。それから後半に『君主論』の全訳があるという大変勉強になる本です。『君主論』は古典なので何度も読んでいるという方も多いと思うんですが、意外とマキャヴェッリの過ごしていたイタリアの状況はわからなかったり、そもそもマキャヴェッリはどういう状況でどういう目的をもってこれを書いたのかなど、あまり周辺状況は知らない方も多いかと。ルネサンスっていうのはレオナルドやミケランジェロばかり有名になって、実際の歴史はよく2025/05/31

第9846号

5
君主論は世俗的な15世紀から狂信的な徹底性を備える16世紀に移り変わるときに表れた著書。マキアヴェッリは、基本的に支配される側を愚民・支配する側を暴君と捉え相互に関係性のない状態から、どの様な手段を用い統治が可能なのかを模索している。そこでは、中道的な操作を嫌い、共和制か君主制かの二者択一を迫る。一方、政治学と倫理学は無関係として扱われ、聖職者の政治的関与を支配者の操作可能な範囲に留めるものとしている。この辺り、16世紀以降の宗教革命の匂いも感じられる。2010/10/03

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