内容説明
大木の下で瞑想するタケシのおじいちゃん。しかしおじいちゃんは、瞑想して空中浮遊する超能力者だ、という噂が広まった。そんな噂を耳にしたタケシは、おじいちゃんの秘密を探ろうと尋ねる。”大日如来のことばを聞き、ほとけになっていた”と言うおじいちゃん。密教では、生きながらにしてほとけになることができると言う。ほとけになって生きるその教えとは?おじいちゃんから聞く密教のはなしにタケシの心は引き付けられていく。
目次
1 空飛ぶおじいちゃん
2 自受法楽の二十一日間
3 一所不住の四十五年間
4 ほとけとなって生きる
5 ほとけらしく生きる
宗教における主体性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
20
密教とは「言葉で表せない仏の教え」のことです。日本では真言宗(東密)と天台宗(台密)があります。対して、浄土宗や日蓮宗等は顕教(言葉によって顕わになっている教え)です。以前、台密を学ぶ方と職場で一緒になった際、「なぜ、密教が必要なのか?」と疑問に感じたことがありました。言葉で表されたお経で布教する方が、多くの人に伝達できてよいではないか、と。もっとも、昔の識字率を考えれば、それが理由ではないと分かりそうなものですが、本著で分かりました。「言葉は伝わる過程で変容し、真実でなくなる」というもの。納得しました。2019/06/09
ビシャカナ
1
密教の入門の入門といった感じ、学習漫画としては、いささか漫画家の作家性が濃く感じる。2014/08/06