息子殺し 演じさせたのはだれか

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息子殺し 演じさせたのはだれか

  • ISBN:9784811805627

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内容説明

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“殺さないでくれ!”と叫ぶ息子をめった刺しにした両親。その減刑を嘆願する八万五千人余の署名。なぜ世論は子殺しに同情的なのか? 九二年、浦和市でおきた高校教師の息子殺害事件。事件関係者、各界からの証言で事件の本質に迫る。

目次

息子殺しを演じさせたのはだれか--斎藤茂男【1景】八万五千人の共鳴問題提起・親の子殺しは正当化されるか--友田陽子異端排除への加担 嘆願署名運動の実情とその恐ろしさ--野辺明子わたしはこう想う 友田レポートを読んで自分の子育てを問われた親たち 市民学習会からのレポート--平野和弘私が“あの母親”だったら 正しい子育てってなに?--家永史子【2景】彼はこんな若者だった“ぼくは仮面をかぶせられていた”友人たちの描くJUN--藤井誠二恵まれた環境のなかで葬られた自立 “罪はすべておまえにある”の論理--山崎哲【3景】下手人はだれか子殺しに共鳴する論理 判決の“精神医学的分析”を分析する--平野和弘血の海のなかの黙示録 親を死刑執行人にさせるもの--斎藤茂男【4景】現代家族の病理模範的核家族の虚偽と崩壊 生産力主義の旧世代をどう超えるか--関曠野権力的統制と化した日本の子育て マクロ・ポリティックスと家庭・学校--竹内常一空白のセリフ あとがきにかえて--斎藤茂男

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まいこ

2
文字通りの欠席裁判、殺された息子は、生まれながらの性格異常で殺されても仕方がない人間だと断じられてしまった。「自分たちで生んだのだから、自分たちで始末しよう」という両親の考え方に慄然としてしまう。この父親こそが、「かくあるべし」という自分の強固な価値観から逸脱するものを許せない強烈な自我を持っていて、息子よりも自分の価値観や理想を重んじる性格的な偏りを強く持っていたのでは。2013/10/29

ゆう

0
家庭内暴力とはいえ、直接暴力をふるわれてないのに、息子を殺害した両親が恐ろしいという目線で書かれていた。が、最後に書かれていた同じ状況の親の話を読んだら、殺害した両親も思いつめたうえでの犯行だったんだろうと思った。親の子殺しは、許されるものではないが、無抵抗の幼児虐待と一緒にはできないと思う。本が発売された時点では、両親とも執行猶予つきの判決だったが、最終判決は父親のみ実刑4年。立派な肩書きが人々の見方を左右する世の中。確かに、事件の犯人が無職の人だと「あー、だからか」って思ってしまうからな。2015/04/22

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