内容説明
花札持ってブラジルに渡った男、ポルノ屋ゲリラで男を売る片目のシゲ、米国で禅僧になった元密輸担当の腕っこき…三十年近い極道渡世で著者が出会った、限りなくユニークな舎弟たちを深い愛情で鮮やかに描き出す。ご存知、安部譲二の“鉄火で間抜けなわが舎弟列伝”
目次
サンパウロは俺の縄張り―花札をボストンバッグに、ブラジルに渡った小俣進<br/>自動車屋・敬司繁盛記―チンピラ時代に堅気にした島田敬司の侠気<br/>韓国人・全栄植の渡世―日韓対抗ボクシング大会顛末記<br/>片目のシゲは男でござる―男を売る場面を求めて生きるポルノ屋ゲリラ<br/>ノミ屋の名番頭―われら、桜田門とかく戦えり<br/>怪しい相撲取り・深山のモラル―ヤクザ社会に次々と騒動を起こした「ごっつぁん」体質<br/>人相違反・中川重治の贈り物―口の悪いゴロツキが、たった一度、世間に恩返しをした<br/>ロスにこだます色即是空―密輸部門担当の私の左腕は、米国で禅僧になっていた