内容説明
優美には他人に言えない秘密の愉しみがあった。「万引」である。いつもなら安物のアクセサリーを狙うのだが、その日は市価120万円もの燦然たるダイヤの指輪に狙いを定めた。いつにない極度の緊張と恐怖を全身に感じながら、どうにか成功させた優美だったが、本当の恐怖はそのあとから始まった!――見えない恐怖をスリリングに描くサイコ・サスペンスの傑作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mimomo
10
すごい昔の作品だから携帯電話がなかったりなんだけど、楽しめた。自業自得な話が多かった。こわいね〜2013/07/11
ジュースの素
9
日常だけどこの恐ろしさはすごい。一つ間違えれば陥る種類の怖さだ。古い本なので 今のように携帯電話があれば何とかなった?と言う話もある。そう考えるとケータイってすごいなぁ。小池真理子の本は時代を超えて通用する。2017/10/03
菟原手児奈
7
優美には他人に言えない秘密の愉しみがあった。「万引」である。いつもなら安物のイヤリングやネックレスを狙うのだが、その日は市価120万円もの燦然と輝くダイヤの指輪だった。いつにない極度の緊張と恐怖を全身に感じながら、どうにか成功させた優美だったが、本当の恐怖はそのあとから始まった…。(「追いめられて」より)。見えない恐怖をスリリングに描く傑作サスペンス集。2018/02/20
しば
6
久しぶりに小池真理子作品を読んだ。やはり面白い。読んでいて情景がイメージしやすい。テレビドラマを観ているようだ。人間の心理を描くのが上手いな~。2016/02/19
青豆
5
日常の恐怖を題材にした短編集。登場人物も設定もどこにでもある様な平凡な物なのに、誰しもが経験する様な生活の中の落とし穴を巧みに描いており面白い。幽霊などの怪奇現象も恐ろしいが、やはり生きてる人間が一番恐い2014/04/04