内容説明
アウシュビッツのガス室に消えた子どもたち。中継収容所から発見された絵は、子どもたちがこの世に書き残した、いのちの証だ。
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目次
アウシュビッツへの旅
絵との出会い
展覧会を!
ビリー・グロアーさん
ディタ・ポラホヴァーさん
イェフダ・バコンさん
精神的反抗―それは創造です
ヘルガ・ヴァイソヴァーさん
ラーヤ・エングランデロヴァーさん
ディタさんを日本に迎えて
展覧会場で
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
20
もう何年も前から、テレジンの子どもたちの絵を日本に紹介した著者の活動は知っていたが、本書では、そのきっかけとなった1989年の娘さんとの東欧旅行から、展覧会開催の交渉や準備のなかで出会ったテレジンの生存者らとの出会いについても書かれていて、なるほどこうした経験が著者を駆り立てたのか、そして、今も活動を続けている根源だったのかと納得。感銘を受けた。2023/12/25
けんちゃん
17
図書館でホロコースト関連の他の本を探している時にみつけました。「テレジン収容所の幼い画家たち展」は、20年以上前に地元でも開催されたので見に行きましたし、この本の著者の野村路子さんが発起人として動いていらしたことは知っていましたが、アウシュビッツに消えた幼い子どもたちの絵に出会ってから、実際にその絵を日本で紹介する為の多くの苦難、また野村さんの葛藤等が記されています。野村さんご自身が、お嬢さんと大きな重荷を共に背負って生きていらしたことも初めて知りました。生き延びた人たちの話、当時の話、(→続く)2013/07/30
アキ
6
「人間は絞首台にも慣れる」(チェコの諺)。そんな収容所という名の、人間性を抹殺されて、もはや「生きている」とは言いがたい環境の中で、子どもたちに創造性や希望を育み、「生きる」こと、「明日」を与えようと文字通り必死となった大人たちの姿に感銘を受けます。そして、筆者が尽力し開催された<テレジン収容所の幼い画家たち展>。さらには、それらを伝えるこの本。人としての役割を全うしようとする現代の大人たちにも頭が下がる思いがします。2013/10/10
エル
3
他の本と被るところはあったけど、何度同じ文章を読んでも寒々とする。何故戦争が起きたことが分からない子どもたちまで殺す必要があったのだろう…と、同時に戦争は一番弱い子どもたちから犠牲になるのだな。その時大人は何をしてあげられるのだろう?2025/05/11
Olga
2
この本に挟まれていた「径通信」のジャック・エドワーズ氏と持田郁子氏の対話が何よりも印象に残った(日本で捕虜になり、その過酷な体験を生々しく綴ったエドワーズ氏の手記、今だったら刊行できただろうか?)。それはさておき、著者・野村路子氏はテレジーンにいた子どもたちが残した絵の日本での展示を実現し、それに関する本をいくつか書いているが、なぜそこまであの絵・あの子どもたちに惹きつけられたのが、この本を読んでわかったような気がする。2018/11/25
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