内容説明
洋裁学校の学生・恵子は、偶然モデルのゆい子と知り合い、誘われるままにいつしかモデルの道を歩き始めた…。その世界は強い個性をみせながらどこか虚無のかげりをみせる男や女たちがいた。女がいちばん綺麗で、可愛らしかった1960年代。さまざまな伝説と神話が生まれた高度成長のさなか、キラ星のごとく輝き、70年代の夜明けとともに燃えつきていった青春の壮烈な愛と死の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hina
2
―― いまのコたちがね、私たちみたいに四十になったら、やっぱり言うわ。八〇年代が最高にいい時代だったって―― 1990年の初読時、「そんなもんかなあ」と思った自分が四十を超えて、ホントにそう思ってることに驚いた。2013/06/17
ss
1
80年代舞台の作品が多かったので新鮮。 実在の人物や出来事も絡んでいるから想像しやすい。中盤からぐんと面白くなった! 2021/03/012021/03/01
りんご
1
時代の顔というのは確かにある。個性的で華やかに人目を惹くゆい子が求められたのは、広告が静止画から動画へ移り変わっていった勢いのある時代ならではなのかもしれない。思い付くままに奔放に振る舞うゆい子は強烈に美しくて、思索にふけるゆい子も透き通るように美しい。タラさんとはプライドの高い似た者同士。きっとそうなのだろう。面白かったけれど、ケイがあんなに怒ったのは何故か。たいして失礼な書きようにも見えないのだ。知らず神格化していたものを、明るいところに引きずり出して説明されてしまったから、かな。2020/10/26
きぬこしぷりん
1
華やかなモデルの世界、憧れます♪「あの頃はよかった」って思い出話をするようになると歳をとったってことなんですね~2013/10/02
あんこ
0
1960年代の華やかな都会の空気を味わえました。ありがとう。2015/07/02