内容説明
死を賭して得た剣名、生を捨てて得た剣技、何人にも負けるわけにはいかない――。宮本武蔵の最後の戦い、神子上典膳の師の後継を争う決闘。柳生但馬守宗矩の野心のための斬り合い。諸岡一羽斎、愛洲移香斎など、歴史に名を残す名剣客の決闘シーンを、剣の一振り、刃光の閃きまでもリアルに描く剣客小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
88
⭐️⭐️⭐️実家借用本。藤沢さんはまだ4冊目です。この本は完全な創作作品の主人公が多い藤沢作品の中ではかなり異色の作品のようです。のっけから最晩年の宮本武蔵が出てきてかなり驚きました。様々な本物の剣豪達の新解釈が目白押しで非常に面白いグイグイ惹き込まれる意欲的な作品でした。既存のヒーロー像とは異なる藤沢史観を初めて垣間見られた作品で著者の目指した筆致が何だったのか少しだけヒントを貰えた気がしました。歴史小説好きな方にはオススメします。本年120冊目。2015/10/13
ach¡
38
宮本武蔵!伊藤一刀斎!柳生宗矩!諸岡一羽斎!愛洲移香斎!と有名どころの剣豪が主役/仇敵/師匠で登場の五話収録。聞き覚えあるのは最初の2人だったが…そんなの関係ねえ♩超おっぱっぴー٩( ᐛ )وGOD藤沢feat.剣豪なんてオモロに決まっとるがぁ!言わずもがな剣術描写は映像を観るかの如き迫力。年老いた剣豪が哀愁を晒したり、知られざる一面を見せる面白さあり。全編に男心くすぐる女がしれっと登場し如才なく色を添えている。本当全部オモロだけど…死闘/師弟剣は女女女〜♩な、どぶろっく過ぎるラスト…死んだ片割れ不憫!2016/12/27
AICHAN
34
図書館本。宮本武蔵、神子上典膳、柳生宗矩、諸岡一羽斎、愛洲移香斎の剣理ではなく人間を描く。晩年の武蔵をみじめなほど弱く描いているのに文句がある。確かに達人といえども老境に入るとかつての力を出せなくなる。しかし本物の達人の場合、老境に入っても若い者に負けなかったという記録、話は枚挙にいとまがないほどある。武蔵もそうである。技が円熟した武蔵はろくに体を動かしもせず相手を追い詰めたという記録がいくつか遺っている。フルコンタクト空手などパワーの必要な武道では難しいようだが、剣道、合気道等ではその傾向が顕著である。2017/02/09
剛腕伝説
18
藤沢周平にしては珍しく剣豪物。歴史に名を残した剣客御子五人、宮本武蔵、御子神天膳、柳生但馬守宗矩、諸岡一羽斎、愛州移香斎、それぞれの短編集。いつもながら生死をかけた、決闘シーンはリアルで迫力がある。いつもは市井の人々や下級武士の物語が多い藤沢作品だが、珍しいこの1冊もなかなか味わい深かった。2021/01/28
syuntaro
14
【歴史に名だたる剣客達の生身の姿に迫った藤沢周平の異色作】本作は老境の宮本武蔵に迫った「二天の窟」ほか、神子上典膳・柳生宗矩・諸岡一羽斎と弟子達・愛洲移香斎など名だたる剣客たちを描いた藤沢周平の異色作。剣技のシーンは藤沢周平らしい躍動感に溢れ、どの剣客達も魅力に満ち溢れている。個人的には剣の師弟関係を描いた「死闘」と「師弟剣」での若い剣士の真剣勝負は何とも魅力的だった。「二天の窟」は剣士だけでなく画家としての顔も持ち合わせた武蔵の狡さが見え、若い頃の武蔵のイメージとは違う魅力が垣間見え面白く読めた。2015/03/21
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