内容説明
狂気じみたハッター家の当主の死体がニューヨークの港から発見され、その後一族の中で次々と奇怪な惨劇が起こる。サム警視の依頼を受け、ドルリイ・レーンはその恐るべき完全犯罪の意外きわまる真相を解き明かそうとするが……犯罪の異常性、用意周到な伏線、明晰な推理。本格ミステリ不朽の名作、新訳決定版!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
83
面白かった。解説にもあったが少し大袈裟な感じは確かにした。でもやっぱり名作は凄い。ハヤカワ文庫の青いYの表紙を読んだのだが、読書メーターに登録する時、青いYの表紙の写真の本がないのはどうしてだろう。2023/02/18
nagatori(ちゅり)。
30
書影はこれじゃないんだけど、ISBN検索したらこれが出てきたのでとりあえず登録。うーーーーん…日本ではとってもとっても人気でミステリランキングなんかにも必ず入る、みたいな前情報を仕入れていたのでかなりワクワクして読んだんですが………後味が悪すぎた。解決してスキっとしたのはマンドリンのギミック位かなぁ。レーンも今回は苦悩懊悩が多くて全体的に空気がドロドロしてるし、まるで金田一耕助みたい。あ、だから日本で人気なのかな?2021/05/15
kagetrasama-aoi(葵・橘)
27
エラリー・クイーン作品、登録十七作目。ドルリー・レーン四部作の第二作目。バーナビー・ロスの名義で出版されてますが、クイーンの作品の中で、私の好きなベスト3の一作かも!大好きです。この文庫の新保博久氏の解説読むと、何故日本人がこの『Yの悲劇』が好きか?の理由がわかります。乱歩氏曰く「探偵小説愛好者の魂に喰ひ入る傑作である」。そして、「獄門島」はクイーンよりむしろディクスン・カーの影響で書かれたと言うが、メイン・トリックに関して「Yの悲劇」に似ている。確かに!成る程納得です。大傑作です。2019/12/15
雪紫
26
ハッター家、あんまり狂ってないよね。日本のファンで有名なあまりに犯人も根拠もネタバレを食らってしまったけどそれでも面白く読める作品・・・日本人には犯人当ての根拠難しくないかな?と思うけど筋立てがしっかりしてるので評価されるのもわかるような。一族の結末やラストが悲劇にふさわしいし。それはそうと関係ないことにたいするツッコミがひとつ。色々ある「Yの悲劇」オマージュはYのダイイングメッセージだらけだけど、本家全然ダイイングメッセージないじゃん!! あれは「X」や「月光ゲーム」の影響なの!?
ホームズ
21
やはり面白いです(笑)犯人の意外性では『Xの悲劇』よりも上だし、レーンが明かす真相もすごいですね。最後はなんとなくこのシリーズの悲劇的な結末を思わせる感じがしました。 これは原書で読んでみたいです(笑)あの凶器のくだりとかね(笑) 2009/01/31