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中島みゆきという歌姫の魅力を多角的に語る
感想・レビュー
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茶幸才斎
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筆者らは、彼女の詞を語る。時代への認識と覚悟と「望郷」のマトリクス分析について。言葉の無力を知りながら言葉を紡ぐほかない逆説について。聴衆の期待と理解の埒外に変身し続ける傾向について。かすかに仄見える詞の明るみや面白不思議表現について。単にあれ好きこれ好きと自身の好みについて。思うに、彼女の詞は心に空いた穴のさまざまな取り扱い方を指し示す。苦痛に喘ぐ。寂寥にむせぶ。原因者を恨む。恥じる。ほっとく。何かで埋めてみる。手を当てる。糧にする。ただ、彼女がどんな言葉をどれほど費やそうと、空いた穴は元には戻らない。2023/08/31