内容説明
太平洋戦史の中で奇蹟とされる日本軍キスカ島守備隊の無血全員撤収。「霧の作戦」は、いかにして立案され、どのように実施されたのか? すでに何度も描かれた「語るに足る数少ない後味のいい史実」(あとがきより)であるキスカ作戦成功の全貌を、筆者が新取材と、独自の見方で描いた表題のドキュメントほか、戦後、文筆家として初めて玉砕の島を訪れたときの模様を描く「アッツ紀行」、「海軍の伝統と気風について」など、一貫して揺るがぬ著者の視点をあきらかにする好読物を併録。
目次
私記キスカ徹退
アッツ紀行
28年目の真珠湾
海軍の伝統と気風について
(わたしの海軍時代;山本聯合艦隊司令長官閣下;東郷元帥の功罪;広瀬武夫余話;余命と無常感;「あゝ同期の桜」に寄せる ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
4
まず三編は、戦記ドキュメンタリー。それから後2/3は、海軍の伝統と気風について と題して小エッセイが十編。阿川さんの、あの時点での戦争体験の総決算みたいなものかな。阿川さんの見た海軍は本当にこうだったのか、という面で疑問を持つことはないのですが、阿川さんの見た日本海軍の顔は、必ずしも日本海軍の全てではないよな、などと知識ばかりが増えていった半可通のマニアとして、ちょっと思いました。2011/04/16
junkoda
3
表題作面白かった。撤退のために気象を研究する人があり、蟹をとって持ってくる人がいる。司令官は釣りをしながらじっと待つ。批判に対して鈍感である必要がある場合もある。2017/12/16
零水亭
2
本編の『私記キスカ撤退』では一水戦司令官の木村少将の粘り強さも描かれるが、現代では当たり前の「天気図」に注目している。(これを読んで天気図に挑戦した・・・が、挫折したなー…) 阿川氏の慧眼に感服!2019/07/11
futabachannel
2
軽めのエッセイ集ではあるが真珠湾上空ではしゃぐ微笑ましい姿など阿川弘之の人柄や思いを伺い知ることができる一冊。2018/11/06
あにき
1
電子版2016/02/05
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