内容説明
シベリアを流浪した男の足跡を200年後に。
200年前、伊勢から江戸に向けて出帆した船が難破し、アリューシャン列島アムチトカ島に漂着した。その漂流民・大黒屋光太夫は、それから10年にもわたってシベリア全土を流浪した。本書は、当時の光太夫の足跡を辿りながら、零下59度にも下る極寒の世界から、巨大な蚊の大群に攻め悩まされる夏まで、100余日にもわたって現代シベリアを踏破したドキュメントである。
【ご注意】※この作品はカラー写真が含まれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
54
井上氏作品を読んだ折、2冊を「読むべし」と記したレビューがあった。シーナは氏の作品にインスパイアされて?又は単に仕事として?いずれにせよ十分にこちらの期待に応える勇壮快男児的壮大秘境スペクタクルである。現地通訳は米原さん☆本の前後にカラー写真が豊富にあり、内容としても空前絶後的抱腹だけに親切な心遣いね。普通何度も同じ語が出てくると辟易なんだけど(例:露女性の不愛想・巨大サツマイモ型体形・ニエットおばさん・なんでもできる行列・とにかく一昔前の商品だらけ等)光太夫当時と変わらぬ生きるために耐えまくる人間性。2017/04/02
かおりんご
29
大黒屋光太夫を追う旅物語。ソ連邦時代の人々の生活の様子が垣間見られ、驚くことが多かったです。近くて遠い国ロシア。大黒屋光太夫は、どんな思いで10年間もロシアで漂流生活をしていたのでしょう。また、廣瀬武夫やシベリア抑留で拘束された日本人たちは、どんなことを感じていたのでしょう。そんないろいろなことを考えながら、極寒の地での生活に思いを馳せました。2014/01/06
就寝30分前
22
大黒屋光太夫の足跡を椎名氏がたどる旅。長期入院していた若い頃、週刊誌に連載していたこのドキュメンタリー(?)を毎週楽しみにしていた。いつ退院できるか分からない状況の中で、椎名氏を通じて疑似体験していたんだと思う。思い入れの強い作品で感想は簡単に書けません。まぁこんな一冊もあって良いでしょ。2016/02/02
あんこ
14
江戸時代、アリューシャン列島に漂流しエカテリーナ2世に謁見、無事日本に帰ってきた大黒屋光太夫の足跡をたどる旅行記。今読むと光太夫に想いを馳せるというより、1985年当時のソ連が大変に興味深い。今はどうなっているんだろう。どれだけ開発されているんだろう。2018/03/05
TAGO
5
椎名誠さんは漂流記が子どもの頃から好きだったそう。 だからアリューシャン列島のアムチカト島に漂着し、サンクトペテルブルクまで横断した大黒屋光太夫の軌跡を辿ろうと思ったんだね。 1985年当時のソ連の様子が描かれていて興味深い内容です。 どこの売り場に行っても愛想の無い太々しい対応をされ、長時間待たされ、次第にそれにも慣れていく著者。 永久凍土の上に建てられた民家は夏になると地表から2、3m位まで氷が溶け、家が傾く描写は「チャーリーとチョコレート工場」のチャーリーの家を彷彿とさせます。2025/07/04




