内容説明
長州藩きっての俊才として吉田大治郎(松陰)の前途は明るい。だが時代の嵐を察知する彼の目は外へ外へと向けられた。九州遊学中に出会った山鹿万介、宮部鼎蔵らの烈々たる尊皇攘夷の弁、平戸で見た数多くの黒船や異人の姿、大治郎は外圧の高まりを身に刻んで知った。彼は叫ぶ、神州の民よ、めざめよ、と。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RED FOX
18
11歳で御前講義しちょる。この巻で22歳くらいまでだが、生まれてからひたすら勉強しちょる。真面目な日々、禁欲の徹底ぶりに驚く。一方で家族や世間に対するウブなまでの激情も半端ない。2017/10/05
hippos
17
まさに学問の鬼。それだけ時代に緊張感があったのだろう。今の時代もヤバいヤバいと言いながら人々に緊張感はまるでなく身を賭してまで国を憂う人は誰もいない。スゴイ人だ。2021/07/24
あい
9
山岡さん初読みです。初心者にもわかりやすく、当時の憂国の人々の熱量が伝わってきました。若き松陰の才能と努力以上に、周囲の彼を見守るような優しいバックアップが印象的でした。次巻も楽しみです。2021/01/05
本を読むゴリ
9
再読 22才までの松陰。全国をまさに旅歩き、出会い、気づき、更に深める知識を得て行く。松陰自身の凄さもあるが彼をここまで純粋に育てた母お滝と父の偉大さに感激。2018/07/28
厩火事
8
吉田松陰はいろいろな作品に出てくるけど、主役になってる本は少ない。読んでよかった2019/11/18