内容説明
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午前中絵と詩を描き、午後随筆を口述筆記してでき上がったのが、この『鈴の鳴る道』です。詩画のほとんどは、「百万人の福音」(いのちのことば社)に毎月載せていたものです。一部描きなおしたものもあります。朝日新聞群馬版に載せたものを、新たに描きなおしたものもあります。花を中心に描きましたが、風景や動物もいくつか入れました。私には花も豚も風景も、同じように美しく見えるのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
43
この画集に載っている「秋のあじさい」「いちじくの木の下」「日日草」の3作を合唱曲にアレンジした曲を先日の富山県遠征で歌いました。審査員に作曲家さん本人(なかにしあかねさん)がいらして、審査員特別賞(呼び方違うけど)も「も」です・・いただきました。帰ってきてから画集を観る。心に沁みます。2024/07/09
ヒラP@ehon.gohon
30
口に筆をくわえて描いた絵と文字で作られた詩画集です。 多くの人は星野富弘さんのその姿を思い描きながら、一枚一枚の絵に心打たれるのでしょう。 この本を読みながら、添えられている文章に、障害ということを感じました。 星野さんは、奥さんに支えられてこそ、この詩画集が出せたのです。 障がい者の介護施設にいるからか、支援という観点で見てしまいました。 とても重みを感じる作品です。2025/09/01
らん
28
「今日も一つ 悲しいことがあった 今日もまた一つ うれしいことがあった 笑ったり泣いたり 望んだりあきらめたり にくんだり愛したり… そしてこれらの一つ一つを柔らかく包んでくれた 数えきれないほど沢山の 平凡なことがあった」この詩がすごく好きですがどの作品も良い。後ろを見る日も何もしない日があっても、力をぬいてゆっくり歩いてもいい、誰がほめようと誰がけなそうとどうでもいい事なんだなぁ。心の中にある小さな鈴、でこぼこ道を進んで私も鳴らしたい。口に筆をくわえて描かれた詩画は優しく心の疲れをほぐしてくれました。2023/04/29
kameyomi
22
空も涙を流している。いつも本棚のすぐ手に出来るところにあったが、久しぶりにじっくりと星野さんを偲びながら読んだ。今の季節でもある、「さつき」の詩画が印象に残っている。ご家族との絆で描き出された温かい絵、ことばの数々は、忘れていた何かを思い起こさせてくれる。でこぼこ道を迂回せず、鈴を鳴らしながら進みたい。星野さん、ありがとうございました。2024/05/01
七草
17
星野富弘さんは、体育教師になったのち、事故で頚髄を損傷し、手足の自由を失い、筆を口にくわえて絵や詩、文章を書いている方です。手足が動かないからこそ見える世界、感じられる感性がみずみずしく、また、温かなまなざし、身近なものに対する感謝の気持ちに、心洗われる気持ちになります。美術館にも何度か伺ったことがありますが、絵も詩も感動的で、いろいろなことを考えさせられました。
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