内容説明
みどり色のくじゃくを織ってほしいと注文を受けたハタおりの若者は、銀のくじゃくを織りたくなって……。表題作「銀のくじゃく」ほか「あざみ野」「熊の火」など、美しいもの、かなわぬものにあこがれてうつろう人の心を、香り高い幻想にしたてた、七つのメルヘン。書き下ろし作品「火影の夢」「青い糸」所収。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
奥山 有為
12
児童文学。全体的に子ども向けにしては深く恐ろしい。あんまり欲をかくと駄目だよーっていうお話も、自然や神様的な大きな力の理不尽さを味わうお話も。安房直子の小説は、題材がスープとかジャムとか西洋のものでも、「日本人作家による擬似西洋児童文学」になっていない感じで好き。西洋のものごとをちゃんと取り込めた末の日本のお話になっていて違和感がなく読める。ような気がする。むずかしい。2016/04/17
ロン
5
久しぶりに再読。安房直子の童話の世界から感じる言いようのない切なさは、今読んでも色あせない。2012/11/18
kaolu
0
吸い込まれてしまいそうな魅力ある異世界へのいざない。美しくも怖ろしい。久々に安房直子ワールドに浸りました。「火影の夢」がお気に入り。2017/07/31
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