内容説明
ジャネットは広告代理店に勤めるOL。女友達の何気ない言葉から、社長殺害の完全犯罪を思いつく。「第三水曜日」なら成功間違いなし。これで恋も仕事も思いのまま、と思いきや、完璧だったはずのアリバイが……。大都会を舞台に、摩天楼の迷路をさまよう男と女が抱く、恋、嫉妬、復讐心、そしてきらめく殺意! ありきたりな毎日に飽き飽きしたあなたに贈る、とびきり小粋でスパイスの効いた、ショート・ミステリー20編!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
144
小池真理子さんの小説家デビュー作となるアメリカを舞台に外国人の男女が主役を務める20編のショート・ミステリー短編集。本書の感想はまさに外国の推理ドラマを見ているかの様な鮮やかなストーリー展開で新鮮さはありませんが最長でも10頁でスイスイ読めて普通に面白かったです。贅沢にモノクロのフォトが一話に1つずつ20頁もついていて洒落ていますし、こういうのは今時ほとんど見かけませんよね。意外なオチを軽く楽しみたい方にはお奨めですね。あと(洒落?)阿刀田高さんの美形と作家の関係について書かれた解説文も面白かったですね。2019/03/01
ミカママ
56
なんとも拍子抜け。タイトルの秀逸さにヤラレました。ショートショートなんだけど、全然色っぽくないし、ミステリーとしても穴だらけ。次いこ、次!2015/02/14
mr.lupin
43
小池真理子さんの著書五冊目読了。35年以上前の小池さんのアメリカを舞台にした20篇からなるショートショートミステリー。このアメリカを舞台にしたと言うとこが中々とある意味斬新で楽しむ事ができた。またストーリーもイロイロな展開があり、あっさりしたものからブラックなモノまで、どの作品も読みやすく飽きることなく読了できた。小池さんの作品は結構癖になるかも。 ☆☆☆★★2022/01/17
coco夏ko10角
26
アメリカが舞台のショート・ミステリー20編収録。昔見つけたときはタイトルから不倫ものだと思ったけど、この前内容紹介確認したらショート・ミステリーだったので手に。ブラックなものから意外なオチまで色々あってよかった。全話にフォトが添えてあってオシャレ。2021/05/20
nemuro
17
市立富良野図書館から借りた一冊。「とびきり小粋でスパイスの効いた、ショート・ミステリー20編」とのこと。奥付を見ると、「昭和60年7月10日 初版発行/平成10年1月10日 10版発行」。少し前のこんな本が楽しめるのも図書館ならでは。著者が「あとがき」で「舞台をアメリカに統一したのは、ある種の生活の匂いや泥臭さをできるだけ排除したかったから」と述べていて、「解説」の阿刀田高氏が「なぜここで作者は外国を舞台にしたのか、なぜ外国人の登場する作品ばかりなのか、私には少しわからない」と触れていて、なんだか面白い。2019/07/17