野菊の墓

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野菊の墓

  • 著者名:伊藤左千夫
  • 価格 ¥352(本体¥320)
  • 新潮社(2013/06発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101048017

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内容説明

政夫と民子は仲の良いいとこ同士だが、政夫が十五、民子が十七の頃には、互いの心に清純な恋が芽生えていた。しかし民子が年上であるために、ふたりの思いは遂げられず、政夫は町の中学へ、民子は強いられ嫁いでいく。数年後、帰省した政夫は、愛しい人が自分の写真と手紙を胸に死んでいったと知る。野菊繁る墓前にくずおれる政夫……。涙なしには読めない「野菊の墓」、ほか三作を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

111
明治の純情恋愛物語。学生時代に読んで以来。だが、新鮮な感動は今も蘇る。単純素朴な物語であるゆえに、⒘歳の民子と15歳の政夫の実らぬ恋が純粋な形で読み手に伝わって来る。作者は正岡子規のホトトギス散文会の集まりで本作を読みつつ発表したときに感極まって大泣きしたそうだが、その気持ちは分からないでもない、と思う。この時代の「口語」の叙述文は不思議な感覚を齎し、興味深い。短編だが永遠の青春文学の一つだろう。2024/09/28

ゴンゾウ@新潮部

109
映画化もされ有名な表題作。政夫と民子のやりとりがとても純粋で清潔に描かれているのでふたりに降りかかる苛酷な運命がより際立っている。文章は決して洗練されておらず荒削りだが、農村の素朴な風景描写には合っていると思う。2017/06/11

takaC

107
たった100ページと侮るなかれ。現代小説のように1時間では読み終えられません。2013/07/19

扉のこちら側

93
再読。2016年307冊め。何度再読したかわからない作品。結末をしっているからこそ、何も知らない二人が不憫で仕方がない。些細な、現代なら何も隔てられることのない問題で、此岸と彼岸に隔てられた二人に涙。2016/05/06

Willie the Wildcat

67
恋。相手を想う。特に、自身、そして相手の想いに気づき、言葉にするまでの過程。清々しくもあり、儚くもある。言うまでも無く、そこに駆け引きは無く、純粋さのみ。故の”吉野紙”。(経緯はともかく)皆の悲しみが救いでもあり、空しくもある。野菊と竜胆。二人の最後の時間を彩る花々、月、そしてコオロギ。想いと思い出が、心の美しさを醸し出す・・・。時代とは言え、やはり儚さが残る・・・。2013/10/24

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