内容説明
日本にショート・ショートを定着させ現在SF界の第一人者である著者が、その十年間の作家生活の中で書き綴った、百余点のエッセイを収録。子供の頃の思い出や食べ物の話、映画や旅行の感想等は、星新一の創作の秘密の一端を覗かせるようであり、また、その博識や卓抜した着想に触れて、読者は限りない興趣を覚えるであろう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわ
50
勝手に星さん再読祭り第23弾。ショートショートの神様が普段どんなことを考えて、どんなふうにアイディアを膨らませているのか?大切なクマのオモチャから旅、食べ物、思い出…etc いろいろなことを書きつづった100編のエッセイを収録。ひとつひとつはとても短く、メチャクチャ読みやすいのですが…ともかく内容が濃くて充実。星さんの作品のエッセンスというか、バックボーンを垣間見ることができる、星さんファンにはオススメの一冊です♪2015/02/20
ぜんこう
13
ショートショートを読み慣れてるので、星さんの感情や普段の生活が文章に見えて最初は違和感。でも途中からハマりました。ショートショートを生み出す苦労や小松左京さんたちSF作家との楽しそうな付き合い。そして年の離れたお父さんのこと。初めて星さんのエッセイ読んだけど、良かった〜2015/07/16
MIKETOM
6
昨今のエッセイというと軽くユーモアのあるものが好まれると思うのだが、本書はややお堅いイメージ。時代ということもあるし、良くも悪くもそれが星の個性なんだと思う。世界一周旅行をしたのに、どの国でもその地の料理を食べられなかったって話が面白かった。また「錬金術師とSF作家」の中で『空理空論にひたる魅力は実利ごときの比ではない。実利を追うのは誰にでもできるが、空理を楽しむのはある程度以上の頭脳を要する。なんという優越感』てな部分など星の人生観そのものという感じがする。思い切り共感できるね。星ほどの頭脳があれば…。2019/04/14
もりー
6
古本市で見つけた星新一のエッセイ集。著者の日常生活にまつわる話や、旅行記、幼少期の思い出などが綴られている。どの編を読んでも、数々のショートショートで感じた星新一の思考やひらめきが息づいているのが感じられる。題は忘れてしまったけれど、ある編中に「日常からの脱出」という言葉が使われていたのが印象深い。2017/08/26
anarchy_in_oita
4
中学生の頃から何度も読んでいるエッセイ。僕の友人からの評価は変人か常識人かで極端に二分されているが、それは多分に自分が星新一ファンであることが影響していると密かに思っている。SF作品中で見られる突飛な発想ゆえに、しばしば頭がおかしいのではないかと疑われがちのSF作家達を、実は常識を持て余すほどの常識人であると彼は擁護する。SF作家は常識的なことを書くことを求められてはいない。だからこそ"普通"に対する鋭敏な感覚を持っている(らしい)。僕も全く同感である。2020/04/01
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