内容説明
深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
238
筒井御大のやりたい放題という作品でした(笑)。でもなんかクセになりそうです。2017/03/18
absinthe
226
主人公がやたらと控えめで驚いた。いつもオドオドしており、最近だと金持ちはこう書くという常識の反対を行く。シリーズというと同じ骨組みに飾りつけだけ変えるものが多いが中、本作は短編4編まったく型にはまらず同じシリーズとは思えないほど異なる。一度使ったパターンは、型ごと壊さないと気が済まないのは筒井さんのこだわりか。ここまで新しいものを求め続けると、正直この作家に長期シリーズは無理だと思われる。文体というか表現そのものを味わうべき作品で、映像化には向いてない。2021/03/28
しゅう
128
かなり前の深キョン主演のテレビドラマの原作を未読だったため読む。ドラマのことはもうすっかり記憶にないのでどれくらい共通点があったのかも不明。今回、純粋に独立した小説として楽しめた。タイトルの通り、富豪の刑事が主役なのだが(性別は小説は男)、4話あって、そのミステリにおける財の使い方がそれぞれに違っていて読み応えがあった。最初の「富豪刑事の囮」では段落を空けずに次々に4人の人物の行動を描く、いわゆる同時性の追求といった文学的実験も行われていた。全体的に娯楽性の高い小説だった。2026/04/09
じいじ
123
筒井康隆の喜劇ミステリーは最高です。綿密に計算されたハチャメチャ劇が何とも言えない面白さだ。主人公は、ハバナから取り寄せた1本8000円の葉巻をくゆらせ、颯爽とキャデラックを乗り回すちょっとキザで小粋な刑事。金にモノを言わせて、密室殺人事件、誘拐事件…を次々に解決していきます。痛快、奇想天外、ちょっぴり風刺も効いて、ほんのりお色気もあって…疲れた頭脳をすっきり、しゃっきりさせるには恰好の本です。私も、彼のような使い切れないほどの財産を持った父親、否パトロンが欲しいものだ…。2017/02/08
優希
119
面白かったです。斬新な発想が見られました。キャデラックを乗り回し、最高のハバナの葉巻をくゆらせる「富豪刑事」が迷宮入りの事件を解決して行きます。4つの事件を織り込んでいますが、どれとして同じような事件はなく、トリックもそれぞれ異なっていました。ただ、解決するのにお金の力を巧みに遣うのが反則に思えます。そこが新しいミステリーと言えるところでしょう。肩が凝らず、サクッと読めますが、ぶっ飛んでいるのが筒井サンらしいところです。2015/10/24




