新潮文庫<br> 富豪刑事

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新潮文庫
富豪刑事

  • 著者名:筒井康隆【著】
  • 価格 ¥484(本体¥440)
  • 新潮社(2011/10発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101171166

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内容説明

深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

224
筒井御大のやりたい放題という作品でした(笑)。でもなんかクセになりそうです。2017/03/18

absinthe

223
主人公がやたらと控えめで驚いた。いつもオドオドしており、最近だと金持ちはこう書くという常識の反対を行く。シリーズというと同じ骨組みに飾りつけだけ変えるものが多いが中、本作は短編4編まったく型にはまらず同じシリーズとは思えないほど異なる。一度使ったパターンは、型ごと壊さないと気が済まないのは筒井さんのこだわりか。ここまで新しいものを求め続けると、正直この作家に長期シリーズは無理だと思われる。文体というか表現そのものを味わうべき作品で、映像化には向いてない。2021/03/28

じいじ

120
 筒井康隆の喜劇ミステリーは最高です。綿密に計算されたハチャメチャ劇が何とも言えない面白さだ。主人公は、ハバナから取り寄せた1本8000円の葉巻をくゆらせ、颯爽とキャデラックを乗り回すちょっとキザで小粋な刑事。金にモノを言わせて、密室殺人事件、誘拐事件…を次々に解決していきます。痛快、奇想天外、ちょっぴり風刺も効いて、ほんのりお色気もあって…疲れた頭脳をすっきり、しゃっきりさせるには恰好の本です。私も、彼のような使い切れないほどの財産を持った父親、否パトロンが欲しいものだ…。2017/02/08

中原れい

115
はるか昔から数えたら何読めだろう…久しぶりで読んだら、やっぱり作者らしくて楽しかった。本当の金持ち育ちらしい迫らない憎めない感じは、動物園園長の息子で誇らしい育ちをした作者とつながるような気がしていたっけ。刑事たちの風貌を往年の俳優になぞらえるのは、時代に合わなくなってくるかなあ、と少し残念。朴念仁と見せてしっかり鈴江を意識しているのがほほえましかった。内容が「軽くミステリー」なのは以前の印象と同じ。どちらかというとテレビのサスペンス風でもあった。疲れた時にしみます^^2020/07/05

優希

113
面白かったです。斬新な発想が見られました。キャデラックを乗り回し、最高のハバナの葉巻をくゆらせる「富豪刑事」が迷宮入りの事件を解決して行きます。4つの事件を織り込んでいますが、どれとして同じような事件はなく、トリックもそれぞれ異なっていました。ただ、解決するのにお金の力を巧みに遣うのが反則に思えます。そこが新しいミステリーと言えるところでしょう。肩が凝らず、サクッと読めますが、ぶっ飛んでいるのが筒井サンらしいところです。2015/10/24

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