内容説明
竹中秀治は景気のよくない文具メーカーの営業部員。ちょっと甘い二枚目だが、軽薄なのが玉にきず。その軽薄さで職場の女の子に手を出し、とうとう結婚する羽目に追いこまれた。新居の下見に行った帰り、二人は電車の中で老人が急に苦しみだすのを目撃した。必死の看病の甲斐もなく死亡した老人には莫大な遺産があり、親切にしてくれたお礼に、その一部五千万円が二人に贈られるが……。金にまつわる若い二人の喜怒哀楽を描く表題作他6編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くらげ@
5
(☆☆☆)老人が親切のお礼として5千万円の遺産を残されたカップル。その後借金を抱えて・・。表題の「昼下がりの恋人達」のほか6編。2012/08/09
まゆみ
4
サスペンスありほろっとする話ありの短編集。いい意味で何も考えなくても読めるはなしが多くて夜勤明けにはぴったり。2013/11/02
hinamirucoco
2
『人生、人を傷つけたり、傷つけられたりして生きていくのよね』2017/09/28
貧家ピー
2
表題作含め7編の短編集。単行本として昭和55年に出版された本書、30年弱振りの再読。看板のユーモアミステリーあり、サスペンスあり、ほろっとさせてくれたり、30年前にこのクオリティであれば、あの頃ハマったのも道理である。2012/06/10