角川文庫<br> 真説 金田一耕助

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角川文庫
真説 金田一耕助

  • 著者名:横溝正史
  • 価格 ¥286(本体¥260)
  • KADOKAWA(2013/09発売)
  • ポイント 2pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041304631

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内容説明

バレンタイン・デーに金田一耕助を襲った毒入りチョコレート事件! しかし金田一は無事、九死に一生を得たのである。真相はこうだ。ある編集者氏が「読者から金田一先生にバレンタインの贈り物です」と小包を届けてくれた。自称金田一の小生は遠慮なく戴く。だが中身のチョコレートを食べ終わって数日後、世間を震撼とさせた毒入りチョコレート事件が発生したのだ! 猛烈な横溝ブームの最中、その熱気にとまどいながらも淡々と日々を過ごす著者の心境を吐露した好エッセイ集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

72
何度目かわからないほどの再読。横溝正史が金田一耕助について書いたエッセイというだけで、何かもう涙腺が緩むような気がする。とあれ内容は「本陣殺人事件」「獄門島」等、初期の代表作の制作秘話。突然のブームに戸惑う先生のお人柄、海外の推理作家の思い出や疎開の思い出、『病院坂の首縊りの家 』を完成させた暁の事など、ファンならどの頁を開いても感涙の涙に咽び泣く事は確実である。最近初期作品や今度由利先生物がシリーズとしてされているが、自分にとっての探偵はやはり金田一耕助。これからも事あるごとに読み返すんだろうなあ。2018/12/02

たか

56
横溝正史先生が、七十歳代に書いたエッセイ集。当時、世の中は、金田一耕助ブームの絶頂期で、テレビや映画を常に賑わせていた。 そんな表舞台の裏側を垣間見ることができるファン必読の書。 先生の金田一耕助というキャラクターへの愛情、そして何より先生のお人柄が伝わってくる読後感でした。 和田誠のイラストもいい。C評価2018/11/16

めしいらず

51
戦前の探偵文壇の賑わい、戦中の弾圧と疎開、戦後の全盛期、そして清張以後の不遇期を経て、空前の横溝ブームの渦中にいる現在(昭和51〜52年)の心境を綴った著者のエッセイ。代表作の裏話やベスト10、作家仲間とのあれこれ、自作の映画化やドラマ化への思い、海外作家(特にカー)の著作から受けた影響などが穏やかな調子で綴られている。社会派ブームで時代から忘れ去られていた老探偵作家を、異常な盛り上がりの中に巻き込んだ若社長、角川春樹の才気と慧眼には恐れ入る。御大は周囲の熱気に目を白黒させながら、どこか楽しそうでもある。2020/05/29

めしいらず

23
ミステリに目覚めた中学生以来の再々…読。ブームの真っ只中にあった著者の心境の吐露、自らの作品や国内外の作家や著作について書かれたエッセイ。この本を貪るように読んでミステリの知識を蓄えたアノ頃が蘇る。読むと間違いなくJ・D・カーの著作が読みたくなる。謙虚で押しに弱い人柄が何とも可愛らしい。子供読書から大人読書へ、私にとってその架け橋は間違いなく横溝作品であった。映画「犬神家の一族」は50回以上は観たなあ。2012/08/23

hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある

22
ああ。横溝先生ってば。ホントにもうとてもとてもチャーミングなお方だ!ご自分のことを“戯作者”とか“三流探偵作家”とか・・・。「私のベスト10」「『本陣殺人事件』由来Ⅰ、Ⅱ」「『獄門島』回顧Ⅰ、Ⅱ」は何度読み返しても興味深い。和田さんのイラストでは、最近「病院坂・・・」再読したのもあるけど、25Pのがやっぱり一番好きです。2014/06/02

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