内容説明
役にも立たない帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼児のような王様ストンコロリーン28世。オッパイを見ては、「あ、オレンジ!」などと呟いていたおく手な彼が、私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感からおこった革命の渦中で、すこしずつ人間の喜怒哀楽に目ざめ、純真な恋を感じ始める…。ペーソスとナンセンスの横溢する、おとなとこどものための童話シリーズ第一作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たか
50
おとなとこどものための童話『さびしい』シリーズ三部作の第一弾。帝王学だけ教え込まれて育ち、恋も政治も知らぬ幼な子のようなストン王国の王様・ストンコロリーン28世。私腹を肥やす悪辣な総理大臣への反感から起こった革命の渦中で、少しずつ人間の喜怒哀楽に目覚め、純粋な恋を感じ始める…。 ▼寂しくて、まったく自由がなくて、それでも自分の感性と優しい心を持っている素敵な王様の心温まるお話。Bー評価2021/11/29
つねじろう
15
中学時代からの宝物。この本でオレンジジュースが好きになった。
双海(ふたみ)
12
平和で前近代的なストン王国に突如おこった革命、幼児のような王様の波瀾の逃走行と恋のめざめ――おとなとこどものための童話。2014/10/07
ノコンギク
10
昔読んだ。とても面白かった記憶。大人になってしまったからかな、昔読んだ時ほど面白く感じなかった。時代性を差し引かないといけないとは思うけど、こんなだったかなと。シャハジポンポンという名前は記憶の隅に残っていた。そうそう、こんな名前だった。ほんとうに純粋な王様が、ストン国を平和に導く日が早く来ますようにと思いつつ読んだところ…えええ?という終わり。あとがきで多少フォローがあるかと思ったが、あってもなくてもいいあとがき。これが北杜夫流かも。船乗りクプクプからファンになった北杜夫「幽霊」を読み直したくなった。2018/10/09
ハカセ
7
前書きなげえ!!と思いつつ、本編へ読んで後書きもなげえ!!いつも思うけど、北さんは含羞の人だね。つくづく。かわいらしい。2011/11/13




