内容説明
頽廃の美が充溢する《廃園のバロキスム》。仏蘭西19世紀末のデカダン作家ジャン・ロランの幻妖怪奇な傑作小説に日乃ケンジュの壮麗な挿画を添えた妖しくも鬼気迫るバロック風「物語画集」
著者等紹介
ロラン,ジャン[ロラン,ジャン] [Lorrain,Jean]
1855~1906。19世紀末フランスの詩人・作家。ノルマンディーのフェカンに生まれ、20歳過ぎからパリで雑誌への寄稿や発刊などジャーナリズムで活躍、詩集『神々の血』(1882)『青い森』(1882)で詩人としてデビュー、短篇小説集『ソニユーズ』(1891)がベストセラーとなり、以後、小説『ド・ブーグレロン氏』(1897)『仮面物語集』(1900)『ド・フォカス氏』(1901)など、絢爛たる筆致で、ブルジョワジーの道徳的秩序を打ち砕く背徳的で頽廃的な傑作を多数発表。他にもオペラ台本等の劇作家、文芸・美術評論家としても活躍した。1906年、エーテルなどの薬物乱用や梅毒の影響で、50歳にしてパリで病没するが、その生涯と業績は、まさに世紀末フランスのデカダンスを象徴するものだった
松本完治[マツモトカンジ]
1962年京都市生まれ。仏文学者・生田耕作に師事し、大学在学中の1983年に文芸出版エディション・イレーヌを設立。2016年には、アンドレ・ブルトン没後50年を期して、アニー・ル・ブラン来日講演を主宰した
日乃ケンジュ[ヒノケンジュ]
1975年大阪市天王寺区出生。2002年木炭画集『植物考―botanique de HINO―』(書肆啓祐堂刊)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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