内容説明
女子大生が凄絶な嫌がらせ被害を受けた末、白昼に人通りの多い駅前で刺殺された。2カ月後、“首謀者”として検挙されたのは、ストーカー化していた元交際相手の男ではなく、その兄だった―。不可解な捜査の裏側が本書でつまびらかになる。
目次
第1章 小松兄弟の実像
第2章 共犯者たちの実像
第3章 犯行のきっかけ
第4章 謀議と葛藤
第5章 決行と復讐
第6章 取調べ
第7章 告白の理由
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
garth
12
「消費税があがった場合の定価」として20通りの価格表示がついている本。中身も相当でした。2021/02/05
JunTHR
8
桶川ストーカー殺人事件、実行犯の久保田の告白は、蓋然性が高い。復讐気分の供述が、警察にとって都合がいいものだったので、そのまま利用され、結審してしまった。この期に及んで真実を告白し、減刑を要求するのは過酷な戦いだが、なんであれ真実に基づいて再審が行われるべきだろう。片岡健が立ち上げたひとり出版社リミアンドテッドの第一作とのことで、今後の出版にも期待。2020/10/14
paxomnibus
3
誤字の多い文章を苦痛に耐えつつ読んだ。実行犯は自分から言い出したために引っ込みがつかなくなり、それで殺人まで犯すハメになったそうだ。呆れる話ではあるが自分の面子が何より重要だと思っている男には珍しい事ではない。一番恐ろしいのは自殺した事になっている小松和人という人間の精神性だろう。人を追い込んだり甘やかしたりして自分の思い通りに動かすのが好きで、意に従わない人間には執拗に嫌がらせをする。本書で冤罪とされている兄の武史も被害者の一人なのかもしれない。同情する気にはなれないが。しかし日本の警察アテにならないわ2022/07/21
ロッキー
3
ストーカーって怖いな…そう思ったこの事件。殺害された女子大生の彼氏が、北海道の海で遺体で発見されたのも、推理小説みたいでゾワッとしたのを覚えています。 死んだ彼氏の兄も逮捕されたのですが、それは女子大学生を直接刺した実行犯がうその証言をしたから…。というのを最近知り、この、実行犯の告白を読んでみました。 まぁ読んだところで、女子大生が返ってくるわけもなく。埼玉県警や上尾署の不祥事も帳消しになることもありません。本当に腹立たしい事件だったというのを再認識した一冊でした。2021/09/01
TMHR ODR
2
清水潔氏の名ルポから本書へ。まず前提として、違法風俗を生業としていて元暴力団員ということもあり、実行犯である著者と彼の周辺にいた人物たちの犯罪を犯すことに対する抵抗感がびっくりするほど低い。まずそれに呆然とさせられた。被害者を拉致・監禁・強姦してビデオに撮ること、顔に傷をつけることに対してはハードルが低かったけど、他人のためにそんなことするのははバカバカしいから土壇場で思いきって殺しちゃった、と言っているようにも思える。真実は重要、でも正直この小林受刑者の冤罪なんてどうでもいいと思ってしまった。2023/04/21
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