内容説明
太平洋1万キロをひとっ飛び!オーストラリア、アジア、アラスカをめぐる、渡り鳥“オオソリハシシギ”の奇跡の旅。オーストラリア・インディーブック賞リバーバイ賞など、多数受賞。美しいコラージュ絵本。
著者等紹介
ベイカー,ジーニー[ベイカー,ジーニー] [Baker,Jeannie]
イギリス生まれ。1975年にオーストラリアへ移住。絵本作家、コラージュ作家。自然素材を用いた精巧なコラージュ技法で数々の作品を発表し、世界各国で翻訳出版されている。現在、オーストラリア在住
わだすなお[ワダスナオ]
和田直。新潟生まれ。津田塾大学大学院文学研究科修士課程、およびエディンバラ大学大学院翻訳学研究修士課程を修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
63
読み友様からのご紹介本です📚とにかく絵が美しいです✨✨✨オオソリハシシギの飛行距離は何と地球と月を往復する距離より長い😲😲😲大昔から地図や印のない長距離を迷わず飛ぶ能力が凄い。人間にはとても出来ない。地球の反対側まで飛んで行く!めぐり、めぐる。素晴らしい絵本でした👍👍👍2022/08/10
とよぽん
57
読友さんの感想を読んで。渡り鳥のなかで無着陸飛行距離が最長の9日間、1万キロ以上も飛び続けるオオソリハシシギの旅を描く。体長約40cmの小さな体で! そして、コラージュが見事。車いすの少年が松葉づえで海岸へと、回復していく時の流れもまた、渡り鳥の生態と壮大な渡りを象徴している。オーストラリアからアラスカへ、途中の4月ごろ日本や韓国の湿地に寄っていくそうだ。2024/12/29
ちえ
49
毎年北極に冬が来る前にアラスカからオーストラリアやニュージーランドまで11000キロメートル、ノンストップで飛ぶ距離が動物の中で最も長いオオソリハシシギ。反対に北へ戻るたびでは日本、中国、韓国の湿地に立ち寄っている。自然素材を用いたコラージュで描かれた渡りの旅。驚くほど繊細なコラージュで細かいところまで見入った。2022/07/24
chiaki
40
南半球からアラスカまでを旅するという渡り鳥"オオソリハシシギ"。11,000キロもの距離を休まずに飛行する彼らは、無着陸飛行の最高記録を持つ鳥なのだそう!旅の途中で、中国や韓国、日本の湿地は彼らが立ち寄って羽を休める大切な場となるが、開発や埋め立てによる環境破壊で湿地を見つけることが難しくなっているのだとか。環境破壊はすべて私たち人間によるもの。ずっとずっと営まれてきた生命の循環を、私たち人間の身勝手な開発で止めてはならない。共存できる手立てをひとりひとりが意識を持って現状を変えていかなければ。2022/03/10
がらくたどん
34
ご感想に惹かれて。渡り鳥としては最長連続飛行を生態に持つというオオソリハシシギの旅路を描く壮大な絵本。生態の不思議はもちろん、渡りの舞台である地球そのものの楽観できない変容、混合素材によるコラージュという技法、すべてがこの星への愛情と懸念という形で読み手に迫る。英文のWikiしか見つけられず読解が心もとないが「対象の元の素材でコラージュを構成するのが好み」とのこと。なるほど作品は地球の姿を映しているわけだ。冒頭の車いすの少年はいつしか松葉杖姿となりやがて杖も放り出して大空を旅する夢を見る。作者の願いを思う2022/02/07