内容説明
東京・西新宿にある私立漆原学園高校で数学教師をやっている狭間。同じ高校で体育を教えていた妻の弓子が、ダンスルームで、レイプされたうえで絞殺された…。弓子には悪い噂が流れ、そのせいで離婚話も出ており、疑いを向ける人間もいた。しかし狭間には犯人の見当はついていた。寄付金などで入学が許可されるF組。その中の不良生徒四人が妻を殺したに違いない。このうちの三人は妻の弓子に迫っていたのだ。思ったことを所轄署である新都心署の刑事に告げ、実際に四人は警察に呼ばれるが、やがて釈放されてしまう。彼らに対する憎しみは強まり、なじみのショットバーで親しくなった老紳士が、やつらに大事な家族を殺されたと告白してくる。そして、ついに自分自身が彼らに死の恐怖を味わわせてやろうと決意するが…。
著者等紹介
牧村僚[マキムラリョウ]
1965年東京生まれ。筑波大学(第一学群自然学類)卒業。専攻は物理化学。フォークソングでプロを目指したものの果たせず、芸能プロダクションに勤務。音楽系のライターを経て、91年フランス書院文庫『姉と叔母個人授業』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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