感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅてふぁん
52
夏にヘアドネーションをしたので、この本を手に取ってみた。私の場合は引っ越し+コロナで美容院への足が遠のき、肩甲骨まであった髪が腰を過ぎる辺りまで伸びてしまった、という理由だったけれど、ヘアドネーションを目的に伸ばす方が多くいることを知った。また、「ジャーダックの活動はファンタジーだ」という意見もあるようで、こういった活動の難しさも感じた。ただ、こうした活動を通して病気の為に髪の毛がない子供たちがいること、その子供たちに無償でウィッグを提供している団体があることを知ってもらうことが何よりも大事だと感じた。2021/10/17
けんとまん1007
50
ヘアドネーション。言葉の意味、成り立ちを考える。美談で済ませない取組・社会にするには、何をどう考えるか。今、関わっている人たちの思いを伝えることから・・つまり、認知度を上げていくこと。これは、ヘアドネーションに限ったことではない。人の生き方、社会の在り様につながること。2023/02/14
かさお
34
31cm、それはヘアドネーション(病気などで髪の毛が無い子供達に無償で髪の毛を提供すること)をするために最低限必要な髪の長さ。子供は成長過程で頭のサイズが変わり続けるため、質が良くストレスが無いウィッグをつけ続けるには、毎年30万〜50万ぐらいの費用がかかると初めて知った。様々なドナー、レシピエント、支援者達の話が紹介されている。カラフルなウィッグをつけファッションショーさながらの写真に混じったスキンヘッド姿にドキリとした私はまだ修行が足りぬ。支援者達は、ウィッグの要らない社会を目指しているのだから。2023/10/28
Twakiz
28
恥ずかしながらヘアドネーションについて言葉は聞いたことがある程度でほとんど知識がなかった.いろいろな理由で脱毛が起き「髪の毛がない」子どもたちにウイッグを提供しているジャーダックというNPOの方々が監修されている.31cmはこのNPOが定める寄付する髪の最低の長さ.寄付した側,受け取った側のそれぞれの物語がとても重くかつすがすがしい内容.髪があってもなくてもウイッグをつけてもつけなくてもその人らしくハッピーに生きられる社会や人間関係がだいじ・・・言うは易し,行うは難し.2021/10/09
いそちゃん
6
印象的だったのは国立がん研究センターの野澤桂子さんの言葉でした。「ジャーダックの活動は数的には支援になっていない、しかし、さまざまな理由で髪の毛を失った子どもたちがいることを世の中に伝えたことの意義は大きい。」私たちもこの本を読んだことで知ることができた。知るということは誰かの味方になれますね。2022/01/24