目次
1 奥浅草ってどこ?(奥浅草の地理;徳川幕府の都市戦略)
2 吉原四〇〇年 遊郭の地割はばっちり残っている(吉原遊郭の地理;吉原遊郭小史 ほか)
3 山谷は江戸の縁の下だった(山谷小史;山谷に見る江戸都市行政の底辺 ほか)
4 地場産業事情(商店街の盛衰;浅草・山谷の皮革産業 ほか)
著者等紹介
佐野陽子[サノヨウコ]
1931年生れ。慶應義塾大学経済学部卒。経済学博士。慶大教授。東京国際大教授。嘉悦大学長。現在、慶應義塾大学名誉教授。嘉悦大学名誉学長。サノックス代表
江原晴郎[エバラハルオ]
1948年生れ。慶應義塾大学商学部卒。博士課程。商学修士。アメリカ銀行金融法人部長。バークレイズ銀行日本支店長。現在、国際教養大学客員教授。茨城キリスト教大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
15
個人の感想です:A-。『べらぼう』吉原散歩の参考本。「奥浅草」は近年新しい観光スポットして盛り上げてきたところに、今年の大河ドラマで一躍訪れる人が増えた。奥浅草は言問通りの雷5656会館から北、三ノ輪駅辺りまでの地区を含む。奥浅草観光協会は鷲神社、一葉記念館、平賀源内などの華やかな部分を推している。本書は負のイメージで地名から消えた吉原と山谷を歴史、地理の視点でまとめた本。人身売買、性奴隷、売春の町、新吉原。日雇い労働者、安い宿屋(ドヤ)の町、山谷。穢多頭浅草弾左衛門に関してもコンパクトにまとめてある2025/05/02
マカロニ マカロン
13
個人の感想です:A-。『たけくらべ』聖地巡礼の参考本として、台東区千束の遊郭書籍専門書店カストリ書房で購入。「奥浅草」という呼称が最近の観光ガイドにも載るようになってきている。本書は吉原遊郭一帯の歴史と町歩きガイド、地図から名前が消えたかつてのドヤ街山谷地区の歴史についてわかりやすく書かれている。見返しには『たけくらべ』が書かれた明治27年の吉原遊郭の案内図も印刷されてる。他にも大正12年、昭和20年、33年の案内図があり、これだけでも2600円の価値がある2022/11/11
チョビ
6
結局のところ山谷も吉原も「フタ」をしたいところなのだろう。だからこそ興味を持ってもらえるわけで、ただの住宅地へと淘汰されたら、もうそれまでだと思う。また、多少絡んでくるのが「カムイ伝」の知識。…結局のところ住むにはそもそもやっかいな土地だったのだろう。だからあまり見たくないものを一斉にこちらに持ってきて、それを今の時代まで引きずっている気がする。だって、こうした職業についている人たちを我々は本当になんとも思わないのか?私はその自信はあまりない。2019/05/05
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