目次
序章 東京五輪で江戸前の魚を振るまいたい!
1章 日本の漁業が衰退している現実
2章 網元三代目としての人生
3章 魚の価値を引き出し伝える漁師の仕事
4章 資源管理時代に生きる漁師像とその育成
5章 これからをどう生きるか
著者等紹介
大野和彦[オオノカズヒコ]
大傳丸六代目漁労長。1959年、千葉県船橋市生まれ。明治大学商学部産業経営学科卒業と同時に父の経営する(株)大傳丸に入社。1989年同業の中仙丸と海光物産(株)を設立、1993年、両社の代表取締役に就任。スズキの活〆神経抜きを「瞬〆」と命名し、「漁魂」とともに商標を登録(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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anken99
1
船橋に在住していたころから、大野さんや大傳丸の存在は知っており、ウェブサイトなどもチェックしていた。このタイミングで著作を読めるとは思わなかった。自身の半生、そして東京湾での漁業にかける思いが存分につづられている本作。東京湾・船橋のスズキをブランド化し、現代都市型漁業の一つの形を作り上げた大野さんの行動力と発想には目をみはるばかり。大卒で漁師を継ぐという稀有な例だろうが、だからこそ旧式の考えにとらわれない、未来の漁業をクリエイトしているのだろう。大野さんのスズキ、ぜひ一度食べてみたいものだ。2022/08/20
かずさん
1
この分野に縁遠い人間で、魚の種類も見分けられず、まき網などの言葉も馴染み無かったのですが、資源管理という普遍的なテーマや、瞬〆という手法の工夫、千葉がスズキ漁獲量全国1位など、気づきが多くて引き込まれました。何より、大野さんの行動力が素晴らしく、苦難を含めて、試行錯誤の過程を辿ることができて良かったです。2019/07/13