内容説明
シュルレアリストや“ナジャ”が歩いた道筋やゆかりの場所をたどり、パリの街路に、シュルレアリスムの実像を浮き彫りにする本邦初の画期的なパリ案内。
目次
幻視のパリ散歩へ―緒言に代えて(松本完治)
1 シュルレアリストたちのパリ(アンリ・ベアール)
2 アンドレ・ブルトンの失われた歩み(エマニュエル・ルビオ)
3 ロベール・デスノス、詩と愛と、そして自由と(松本完治)
4 シュルレアリストたちゆかりの場所(松本完治)
著者等紹介
松本完治[マツモトカンジ]
エディション・イレーヌ主宰。仏文学者・生田耕作氏に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
4
20世紀を代表するシュルレアリスムという芸術運動はまさしくパリという街でしか成立しなかった、という視点で彼らの足跡を辿ったのが本書。眼前の風景に歴史的事象を二重写しで幻視し、意識と無意識の多層世界を集約して表現する芸術家たちの表現や生き様を思えばパリの重要性が良く分かる構成。建て替えられたり様相が変わったりする建物や店舗(跡)も含めて紹介している点で、いわゆるガイドブックではないとすぐ分かる。読者もまた幻視する目を持って街を眺める上での参考書なのだろう。いや、現地に赴かなくても目を飛ばせば良いのか。2018/12/26
まどの一哉
0
自分はシュルレアリスム運動に人一倍興味があるわけではなく詳しくもないが、興味に打ち勝てず購入。ネットで検索すれば当時とあまり変わらないパリの街の様子を楽しむことができるよう配慮もされている。 しかしなんといっても実際のパリを経験しているのとしていないのでは実感が違う。体験していなければ街並みを正確に追ったとしても同じような表面的な印象に終わってしまう。それより本書の意図とは少し違うかもしれないが、シュルレアリスム運動史としておもしろかった。2020/02/03
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