内容説明
グローバルな視点で二十一世紀の海洋シルクロードを描きだすとともに、中国の海洋戦略について分析。中国にとってあるべき「海洋大国」の姿を、国際海洋法・アメリカやインドなど大国との関係・比較戦略論など、感情論を排した冷静な分析を通して浮かび上がらせる。
目次
第1章 中国が描く海洋強国への青写真(海洋強国建設のための三つのキーワード;海洋強国の概念とその特徴;二十一世紀海上シルクロードと世界の海洋新秩序)
第2章 中国近海の地政学的戦略と海洋紛争の解決策(近海における中国の地政学的戦略;釣魚島および東海の境界画定問題;南海における係争の現状と解決の糸口)
第3章 大国の思惑と海洋強国の建設(アメリカからの平和的パワーシフトは可能か;海洋でのインドとの関係強化に努める;オーストラリアの“中立”を勝ち取れるか;ロシアとの戦略的パートナーシップ拡充による海洋への影響)
第4章 海洋大国を目指す中国に必要なもの(海上における中国の対外戦略;武力以外の「三叉の矛」)
著者等紹介
胡波[コハ]
北京大学外交学博士。現北京大学海洋戦略研究センター研究員、シーパワーおよび国際戦略問題専門家。『人民日報』『鳳凰周刊』『聯合早報』『南方周末』『東方早報』等、国内外有名メディアの特約論説委員を務めるほか、同紙誌に寄稿もしている。軍事戦略や外交政策の研究に長年携わっており、シーパワー戦略、国際安全保障、中国の外交が主要研究分野。国内外の専門誌に20篇あまりの学術論文も発表
〓口城[ハマグチジョウ]
三重県出身。大手出版社で雑誌編集者として勤務した後、2010年に退社。その後はフリーの編集・ライターとして幅広く活動している。退社後に独学で始めた中国語を生かし、中国語の語学書の編集・原稿執筆など手がける。近年は、中国語書籍の翻訳チェックなども行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。