出版社内容情報
GEO地球環境概観は、地球温暖化だけでなく、それ以外の全ての地球環境の問題を取り上げており、国際連合環境計画(UNEP)が1997年に第1次報告書を発表して以来、何千人もの科学者と何百もの組織が関与して構築されてきた、地球環境に関する世界で最も権威ある報告書である。
本書はその第5次報告書の上巻で、地球が温暖化をはじめとしたいくつかの臨界閾値(限界点)に接近していること、また大気、陸、水、生物多様性、廃棄物、といった分野別、および地球システム全体としての現状と傾向、ならびに多くの環境条約や協定のうちの重要な90の国際目標とその進捗状況について述べている。
<第1部の主な課題>
第1章 「駆動要因」: 人口、経済発展、輸送、都市化、グローバル化、臨界閾値
第2章 「大気」: 温暖化、粒子状物質(PM2.5)、窒素化合物、オゾン、メタン、黒色炭素
第3章 「陸」: 森林、REDD+、乾燥地の劣化、食糧安全保障、食肉生産、バイオ燃料
第4章 「水」: 水不足、海面上昇、海洋酸性化、栄養塩汚染、水ガバナンス
第5章 「生物多様性」: 愛知ターゲット、生物多様性への圧力、からの恩恵、脅威への対応
第6章 「化学物質と廃棄物」: POP、金属汚染、海洋汚染、海ゴミ (マイクロプラスチック)、環境中のプラスチック、放射性物質
第7章 「地球システムの全体像」: 極地域、オーバーシュート、プラネタリーバウンダリー(惑星限界)、遷移管理
後付け: GEO-5の制作工程、関与した600名の一覧、用語解説、索引
目次
第1部 地球環境の現状と傾向(駆動要因;大気;陸;水;生物多様性;化学物質と廃棄物;地球システムの全体像;必要なデータの見直し)