内容説明
「永続」こそ、企業の最大価値。「いい会社」は人に喜ばれる仕事を積み重ね、日々ファンを増やしていきます。景気の波に左右されず、末広がりの安定成長を続けます。会社をとりまく人々の幸せに貢献し、着実に永続していきます。激しく変化する時代の中で、なお変わることのない経営理念と長期戦略。読み継がれ、語り継がれるロングセラー。
目次
はしがき いい会社をつくりましょう―後輩に伝える経営理念
プロローグ 経営理念の共有は「いい会社」の土台
第1章 目的と手段
第2章 自然体経営
第3章 開発型企業として“種まき”を
第4章 モラール経営
第5章 「かんてんぱぱガーデン」に込めたこころ
エピローグ 学ぶ目的
忘己利他の経営で、苔むす会社に―新訂版の発刊にあたって
著者等紹介
塚越寛[ツカコシヒロシ]
1937(昭和12)年長野県駒ヶ根市生まれ。1958(昭和33)年伊那食品工業株式会社に入社。1983(昭和58)年代表取締役社長。1990(平成2)年日本寒天工業協同組合理事長。2005(平成17)年3月より代表取締役会長。相場商品だった寒天の安定供給体制を確立し、医薬・バイオ・介護食など新たな市場を開拓。また、1958年の会社設立から48期連続の増収増員増益を達成。1995(平成7)年科学技術振興功績者表彰「科学技術庁長官賞」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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baboocon
11
かんてんぱぱで有名な伊那食品工業の経営者塚越寛さんの経営哲学を説いたロングセラーの新訂版。旧版も読んだけれど、この新訂版ではその後の同社と世の中の動きを踏まえた記述も追加された。社員の幸せを会社の第一の目的に据え、その通りの経営を約50年間実践してきた塚越さんの言葉の重み。会社の成長は必ずしも善ではないと述べ、ブームに乗って急拡大する事を戒め、着実な低成長を目指す彼の考え方は経営者としては異端中の異端だけれど、それが故に48年連続増収増益などという離れ業を残せたのだろう。2012/09/05
遥
6
塚越寛さん著の「いい会社をつくりましょう」を読み終えました。「かんてんぱぱ」で知られる「伊那食品工業株式会社」の代表取締役会長の方が書いた本です。中小企業でありながら、毎年増収を積み重ねていく「年輪経営」で有名な会社で、長野県でも優良企業として知られています。そのような会社を築き上げた著者の経営論が語られます。働くうえでの心構えや、年輪経営に代表される「自然体経営」の方法、社員のやる気を引き出す方法などについて語られます。自社だけ短期に利益を出すのではなく、少しずつ、業界や地域とともに発展する考えです。2025/03/21
Nazolove
4
会社自体が自分の県にあり大変有名なので是非読んでみたいと思い購入。 中身が罫線が引かれており活字本慣れしている人には馬鹿にしてんのか(自分だけか?)と思われてしまいそうなのだが、書いてある内容自体は今後の経営には是非とも大切にしていってほしい様な内容がたくさん書かれていた。 ただ自分自身も会社人人生は歩んできた方(まだまだなのだが)なので結構言われていたような内容なのだが、大変勉強になった。 まだ経営と言うほどではないのだが、たまに読み返してみてもいいのかもしれない。2014/09/13
デューク
2
「いい会社をつくりましょう」を社是とする、伊那食品工業会長による経営論。 「やさしさ」の定義は人それぞれだと思うが、この人ほど「やさしさ」に溢れた人はいないのではないか。そう思わせてくれるほどやさしさと、温かみと、思いやりにあふれた一冊。急成長よりは、木の年輪のような安定した成長。商道を踏み外すような値切りはしない。倒産のリスクを最小限に抑える。など考えてみれば当たり前の経営。だがその当たり前が心に響くのは、著者のやさしさが文章ににじみ出ているからではないだろうか。何度でも読み返したくなる一冊。いちおし。2014/11/05
一反もめん
2
先週のカンブリア宮殿を見ながら衝動的にポチッたもの。 こういう経営者の存在を知ることができてよかった。 著者自身は「すべての会社にあてはまるものではなく、あくまで日本の食品加工業の中小企業の経営」とおっしゃるものの、普遍的な要素満載。 「いい会社」の定義も明確、経営の視点もぶれない。何が本当に大事か、本来どうあるべきかをしっかり噛み砕いている経営者は強い。 どこぞの会社の役員諸兄も読めばいいのに(苦笑)2012/08/28