内容説明
古事記と日本書紀をあわせて「記紀」という。天皇をこえたと形容された蘇我馬子を天皇だとした説を私はしらない。蘇我入鹿も同様だ。豪族出の天皇を認めることは、万世一系の説を否定するからだ。仁徳天皇の聖帝説、天智天皇の英雄説に疑問を差しはさむ説を私はしらない。そもそも、日本初の勅撰史書は「記紀」ではなく、推古天皇は女性ではないとしたら、狂気の説と非難されるだろうか?私たちは巨大なマインドコントロール下にあるのではないか?「記紀」を読めば、今まで、私たちが常識としてきた世界とはまったく別の世界がひらけていることに気づく。それは記紀研究者にとっては難しいことではない。何故、記紀研究者は目をつぶったか?タブーだからだ。しかし、真理を追究する学問の世界にタブーはあってはならない。自己矛盾する記述を駆使し、欺瞞をもって正史とし、事実をもって正義としたのが「記紀」だ。この拙書は、その「記紀」の記述に逐一、論理的な検討を加え、「記紀」の著者が後世に託したであろう歴史の真実を明らかにしようとした「小説」である。
著者等紹介
佐々木慶三[ササキケイゾウ]
1990年、技術士(応用理学部門・地質、建設部門・河川砂防および海岸)。2005年、博士(農学)、鹿児島大学連合大学院(論文:地質構造に規制される地すべりに関する研究)。1945年4月、北海道苫前郡苫前町で生まれた。1964年4月、北海道大学に入学した。1968年3月、理学部地質学鉱物学科を無事卒業し、同年4月から、東北地方の金属鉱山で鉱床探査の作業に従事した。1973年11月、鉱山不況のために転職、地質調査、山地防災の調査・設計の作業に変わった。本州、沖縄など日本国内と中国大陸の斜面災害について研究を続け、60歳で学位を取得した。2009年~、建設コンサルタント業(個人事業主)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 医療百論 〈2015〉